チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

10月26日  貞操問答

真珠夫人」が当たって以降、盛んに「ドロドロ」をキーワードとしたドラマが色々作られた。

しかし当初から『真珠夫人=ドロドロ』という枠付けに俺はどうも違和感を感じていた。

違うんだよ、決して「ドロドロ」が面白かったわけじゃない。あくまでも「真珠夫人」「牡丹と薔薇」は『笑い』『ネタ』がふんだんに盛り込まれていたから。それをいちいちツッコミながら大笑いして見るのが面白かったんだんだよ。

その辺を勘違いしてその後「ドロドロ」だけをテーマにしたドラマはやはりどれも面白いとは思えなかった。

しかし!!!

やっとその辺を「わかってる」ドラマがついに現れた。

「貞操問答」

まずはこのタイトルのインパクトでひっくり返ってしばらく起き上がれなくなった。

貞操+問答って、その組み合わせの発想はどっから出てくるのか???

原作を見たらあの「真珠夫人」の菊池寛だ。うーむこの人の言語感覚は素晴らしい!・・・読んだ事ないけどな。

そのタイトルだけで始まる前からそれなりの期待を持ってはいたが、いざ始まってみるとその期待を軽々と飛び越えて行ってしまった。

メデューサ VS 女郎蜘蛛

今時この冗談のような世界観。

お前はチャンバラトリオ芹沢鴨かってなくらいバカでかい扇子をやたらとバッサバッサと振り回すメデューサとやら。

登場人物全員頭がおかしいとしか思えない非常識極まりない家族たち。

「おいおいおい!」「そんなんありかい!」「ダメダメ!!」「あ~やっちゃった!!!」

と30秒おきに安心してツッコミを入れられるドリフのようなテンポのよさ。

これだ・・・俺はこれを待っていたんだ!!!

ここまでのツカミはひょっとすると真珠夫人以上かもしれない。

役者はあまり知らない人ばかりだけれど、みんな一生懸命で好感が持てる。

セットも昼メロにしてはそれなりに作っているし、ロケも多くてかなり力を入れているようだ。

あまりの面白さにその後の「デザイナー」もちょっとかすんでしまったな。

これからの展開、ますます楽しみだ。

マジやばいっす。