チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

生命の吹き込み

最近しばらく音楽活動ネタがご無沙汰ではありますが、どっこい秘かに着々と色んな準備を進めているのでRアール。(なつかCスィー[emoji:e-461])

その一環として、二人の女の子の歌入れをした。

何しろわっかいむすめがうっふんと歌入れに来るのは久しぶりだったのでドキドキしちゃった。しかし二人とも歌を録るのは初体験ということで、かなり苦労することを覚悟していたが、レコーディングはとてもスムーズに進んだ。あまりにスムーズに進んだので、当初は予定していなかったコーラスパートまで全て二人に歌ってもらう事が出来た。

二人ともとてもいい声とセンスを持っていて、一人ずつ歌ってもらっている時もう既に「ぬおぉ!これは!!」状態だったのだが、いざ二人の声を合わせた時に更なる奇跡が起きた。

1+1=10になったのだ!!!

全く異なる楽器、例えばフルート+シロフォンだったりマンドリン+アコーディオンしかり、それぞれに全く同じフレーズを演奏させる事によって、新たな楽器の響きを作り出す手法があるが、まさしくその効果だった。これがユニゾンの魔力ってやつなのかぁぁぁぁぁ!

二人の場合、これは本当に偶然だったんだけど、声の成分がとてもよく似ていた。その二つが掛け合わされる事により、その中の最も魅力的な成分がより強調されることになった。これは全くの予想GUYだった。

今回、久しぶりの女子プロジェクトだったので、正直自分の中で曲作りの段階からどういう方向に持って行けばいいのか、かなりの試行錯誤だった。とりあえず曲は作ってはみたものの、果たしてこれが合うのかどうか全くの手探り状態。しかしそこに彼女たちの歌が入った瞬間、

曲に生命が吹き込まれた。

自分で作った曲にも関わらず、「こんなにいい曲だったのか!!!」と新鮮な驚きと喜びを与えてくれた。

かつてバンドで、自分の持って行った曲にドラマーとベーシストがグルーヴという名の生命を吹き込んだ瞬間に、曲が自分の手を離れて育っていく感動を味わう事はよくあったが、それでもこれほどの感動は滅多になかった。

彼女たちが帰ったあと、出来上がった作品を何度も何度も聴いた。これも今までになかった事。オケ自体はまだ仮歌DEMO仕様で、ループとコードと簡単なシンセのオブリという必要最小限の音しか入っていないシンプルなものだが、そんなことは問題にならないほど歌の力で聴かせてくれる。それどころか何だかこれに余計な音を入れるのがもったいないと思ってしまうほど。そんな神聖な気持ちすら抱いてしまう。

もはや自分の曲であることを離れて、純粋に彼女たちの歌の虜になっている自分がいる。

こんな経験は初めてだった。

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