もう一週間経ってしまったけれど、月末修羅場が終わってようやく書ける！
そう、大相撲夏場所が終わった～！！！
場所前から両横綱に怪我があったり明らかに調子悪そうだったので、今場所は伏兵の台頭がある事は予想していたが、まさかまさかの琴欧洲とは！！！
今場所はこれまでと明らかに相撲が変わって、大関に上がって来た頃の、いやそれ以上の力強さが戻って来ていた。
表情もこれまでの泣きそうな顔は姿を消して、日を追う毎に自信に満ちあふれた顔になっていった。「自信」というものが人をここまで変えるのだという事を体現してくれた。
思えば琴欧洲はトントン拍子で大関に上がって、このまますぐにでも横綱かというところで、ヒザに大怪我をしてしまい、低迷してしまう。
相撲もそれまでの力強さが影を潜め、消極的な相撲になってしまっていた。
相撲取りというのは、一度大きな怪我をしてしまうと長いことそれを引きずってしまう。今の把瑠都なんかもそうだよね。
琴欧洲も長いことそれに苦しめられてきたが、ようやくヒザの怪我がよくなったということで、これは今後も大いに期待出来る！！！力は既に横綱級の物を持っているので、あとはここ一番の精神力と常に力を発揮出来る自信が常に備われば横綱も近いぞ！頑張れ琴欧洲！！！
そして今場所は精彩を欠いた両横綱。
その上更に千秋楽の取組でケチがついちゃったな～。
とはいえ、・・・あれ？あれ？その後のマスコミ報道ではやはりというか何というか朝青龍一人が悪者になってるじゃないか！？またかよ～・・・。
そもそも「にらみ合い」ってことになってるけど、にらみつけたのは白鵬の方で、朝青龍はいきなりメンチ切られて「え？え？え？なに？？？」ってビックリしてただけだぞ。
俺はあれを見た時に「お～朝青龍も大人になったな～」と感心したけどね。昔だったらあの挑発に乗っちゃってたところをグッとこらえて苦笑いしてたから。
まあもちろん全面的に白鵬が悪いわけじゃなくて、その前の朝青龍のダメ押しがあったんだけどね。
しかしここでちょっと朝青龍を弁護させてもらう。
確かにダメ押しはあまり印象のいい物ではないけれど、これを批判している人は普段朝青龍の相撲をどう見てるのかな？
朝青龍の強さの最大の秘密は、どんな場面においても常に技が繰り出される所。この運動神経と反射神経は類い稀なる物で、俺は長いこと相撲を見て来ているがこんな力士はまず見たことがない。その技の応酬は取組中常に続き、勝負が付いてからも容易にその勢いは止められない。朝青龍の場合は更にそれに負けん気の強さが加わって、それがしばしば「ダメ押し」と批判されてしまうのだ。
しかしそもそも相撲の世界において、ダメ押しは否定されてはいない。それどころか、土俵際の逆転を防ぐ為にも、最後まで力を抜くなと教えられる。
横綱審議委員会でこの「にらみ合い」を指摘された時に、北の湖理事長が「悪いのは白鵬の方だ」と突っぱねたのはこれが理由だ。結局押し切られて喧嘩両成敗ということになったが・・・。
あの場面では、朝青龍が白鵬のバランスを崩す為にいなしたら、脚を怪我している白鵬が踏ん張りきれずに前に落ちてしまって、まさかあの程度のいなしで落ちるとは思わなかった朝青龍の次の手が、思わず空振ってしまっただけに見えたけどね。
そしてもう一つ気になるのはやはりマスコミの報道。
それは今回の事ではなく、朝青龍VS白鵬という図式をマスコミが無理矢理作り上げようとしている事。
白鵬はそもそも先輩朝青龍を尊敬していて、横綱に上がった時でもその尊敬の念は決して崩さなかった。
それが去年のあの騒動以降、マスコミがこぞって「善玉白鵬」「悪玉朝青龍」という図式を作り出し、白鵬に対しても執拗にその図式に乗ったコメントを出させようとした。最初のうちは白鵬はその手には乗らなかったのだが、それが度重なり、そんなつもりで発したわけではない言葉でも、それをねじ曲げて「朝青龍への対抗意識」という見出しで煽られるようになってしまった。そのせいか最近ではすっかりマスコミに乗せられて言葉に刺が出るようになり、朝青龍への尊敬の念が消えてしまったようにも見受けられてちょっと心配していた。
その心配が今場所の事件でついに現実の物になってしまった。
だから朝青龍にとってみたら、可愛がっていた飼い犬が突然歯向かってきたような物で、ほんとに単純にビックリしたんだと思う。
これでまた今後はプロレスまがいの「遺恨対決」だの「因縁対決」などと煽られてますます二人の関係が気まずい物になっていってしまうだろう。
ほんといい加減にしてくれマスコミ！！！
まあそれはさておき、来場所は琴欧洲の綱取り・・・とはいえ先場所が負け越してるからちとまだ厳しいかな。
そして進境著しい稀勢の里や安馬、琴奨菊らによる大関争いも益々面白くなってきた。
マスコミが変な印象報道さえしなければ相撲は今めちゃめちゃ面白いぞ～！！！
