チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

1月に読んだ本

上橋 菜穂子に出会ったお陰で1月はよく読んだな~。

精霊の守り人 上橋 菜穂子
闇の守り人上橋 菜穂子
夢の守り人上橋 菜穂子
虚空の旅人 上橋 菜穂子
再現・昭和30年代 団地2DKの暮らし青木 俊也
日本を弑(しい)する人々-

国を危うくする偽善者を名指しで糾す

稲田 朋美 八木 秀次 渡部 昇一

精霊の守り人 (新潮文庫)精霊の守り人 (新潮文庫)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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先月読んだ『獣の奏者』ですっかりハマってしまった上橋 菜穂子。

続いてこの人の人気シリーズ『守り人』モノをたどっていくことにした。

まずは第一作目『精霊の守り人』。

主人公はこの手のファンタジーものでは異例の三十女ってところがいいね。

短槍の達人バルサが、ひょんなことから皇国の皇子を助けた事から、皇国に渦巻く陰謀に巻き込まれていく。

ともに旅する事となる皇子チャグムは、ある大きな運命を抱えていた・・・。

というわけで、一気にその世界に読者は引き込まれる事になる。

その世界がまたしっかりと細部まで構築されているんだなこれが。

そこには様々なキャラクターを持つ人物が登場し、それぞれがまたそれぞれの運命を抱えていて、それが絡み合って物語が進んでいく。

新ヨゴ皇国という架空の国の歴史、伝説、それらがしっかりと構築されているのは、作者が文化人類学者でもあるからなんだろうな。

これはハマります。文句なしに面白い。

★★★★★

闇の守り人 (新潮文庫)闇の守り人 (新潮文庫)
(2007/06)
上橋 菜穂子

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守り人シリーズ第二作目、主人公バルサは故郷に帰って自らの人生をたどる。

生みの親と育ての親がどんな人生をたどってきたのか、そして自らに課せられた運命。

それを確かめる旅であったのだが、やはりそこには隠された秘密があり、バルサは否応無しに大きな運命に巻き込まれていくことになる。

★★★★★

夢の守り人 (新潮文庫)夢の守り人 (新潮文庫)
(2007/12)
上橋 菜穂子

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第三作目では、第一作目で一緒に旅をしたタンダ、トロガイ、そしてチャグムといったおなじみの登場人物が再び登場する。

その中のバルサにとって最も大切な人物、タンダの魂が囚われ、魔物に変化してしまう。

そのタンダの魂を救うべく力を合わせて戦う。

多くの人の魂が囚われてしまう夢の世界、そこに咲く花、そして新たに登場する歌い人の存在、このあたりの関連がちょっと理解しづらかったかな?

★★★★

虚空の旅人 (新潮文庫)虚空の旅人 (新潮文庫)
(2008/07/29)
上橋 菜穂子

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そして今度はバルサは登場せず、皇太子チャグムが主人公となる。

そのチャグムが隣国サンガル王国の新王即位式に招かれるが、そこで国を挙げて繰り広げられる大いなる陰謀に巻き込まれることになる。

段々世界のスケールが大きくなってくるね。

様々な経験を経てすっかり成長したチャグムが頼もしいのなんの。

★★★★

再現・昭和30年代 団地2DKの暮らし (らんぷの本)再現・昭和30年代 団地2DKの暮らし (らんぷの本)
(2001/05)
青木 俊也

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昭和30年代、新たに登場した団地という生活スタイル。

当時の貴重な写真を基に、そのライフスタイルを改めて検証している。

俺の育った昭和40年代とは家具や電化製品の差か、微妙に空気感が違うが、とても共通するところが沢山ある。そう、子供の頃に見た姉貴や兄貴の小さい頃の写真そのままだ。

これが昭和50年代になると今度はかなり時代の空気感が変化する。

なんでだろう?

やっぱりそこには時代につまった『夢と希望』の存在が大きいような気がしてならない。

夢と希望に溢れていた30~40年代に比べて、50年代になるとそこに一抹の不安感が醸し出されてくるんだよね。

昭和30年代の2DKの中には夢と希望がぎっしりとつまっていたんだ。

★★★★★

日本を弑(しい)する人々-国を危うくする偽善者を名指しで糾す日本を弑(しい)する人々-国を危うくする偽善者を名指しで糾す
(2008/05/24)
稲田 朋美八木 秀次

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渡部昇一八木秀次の、実名を挙げて現在の日本を危うい方向へ持っていこうとする人々を名指しするこのシリーズ。

最新刊のこの本では、そこに気鋭の衆議院議員稲田朋美氏を迎える。

俺はこの人を生で見たことがあるが、現在日本においてしっかりと信念を持って行動する数少ない素晴らしい政治家だ。

そのせいか、様々な妨害が集中して叩かれる事が多いが、この人を政治の世界から失うようなことがあってはいけない。

★★★