今さらながら『娼婦と淑女』が面白い。
・・・って Twitterでは毎日のように言っているのですっかり忘れていたが、この日記ではまだ話してなかったね。
俺が今まで見て来た昼ドラの中で一番面白かったのが『貞操問答』。
次いで『真珠夫人』『吾輩は主婦である』といった所だが、この『娼婦と淑女』始まってまだ一ヶ月ちょっとだが、もうすでに久々にそのレベルに肩を並べる傑作となりつつある。
さて、これら歴代の傑作昼ドラに共通するのは、もちろん東海テレビ伝統のいわゆる「ドロドロ」。
そして舞台は戦前~戦中~戦後までを通した華麗なる主人公の栄光と没落。
しかし『真珠夫人』が大ヒットしたことでその「ドロドロ」がクローズアップされるようになり、その後沢山のドロドロドラマが量産された。
しか~し!この日記で以前からもう何度も書いてきているが、確かにドロドロ要素は必要だが、それ以上に昼ドラに最も必要なのは「笑い」なのだ。
ただの愛憎ドロドロ劇と勘違いしてはいけない。
その中に随所に仕込まれる笑いのネタを、見ている側がその都度突っ込んで楽しむ事が昼ドラの醍醐味なのだ。
それを大真面目に演じるからこそ、更に面白く、更にドロドロ要素が生きるというわけだ。
しかし、本家東海テレビ系は『真珠夫人』以降ドロドロを重視し過ぎた作品が多く、胸焼け気味だった。
中島丈博御大はその後も『牡丹と薔薇』『偽りの花園』『非婚同盟』など、毎回「笑える」作品を提供してくれてはいたが、どれも最初はいいが気合いが入り過ぎるのか、後半になると失速するパターンが続いた。
その点、東海テレビ制作ではない『貞操問答』は、笑い要素とドロドロ要素が絶妙にミックスされ、その勢いが最後まで衰えなかったことで、昼ドラ史上最高傑作となった。
そしてなんと!この『娼婦と淑女』、途中で気が付いたのだが、脚本がほかでもないその『貞操問答』の野依美幸氏ではないか!!!
これは面白くないわけがない。
後半更に尻上がりに盛り上げてくれる事だろう。
これまでにも「やめろよお母様!」「抱け。」など名台詞を沢山産み出している。
今後も戦中編戦後編と続くようだが、これからますます楽しみだ!!!
安達祐実の代表作になるだろう。
さて今後の展開だが、昼メロお約束的パターンだと、紅子と真彦とのたった一夜の子が一発必中してしまうが、それを紅子は藤堂との子と言い張って産んでしまう。
しかし実は真彦とは兄妹ではなかった…といったところが王道だが、さてどうか。
藤堂が最近すっかり紅子に振り回されて当初のクールキャラが保てなくなっている所が面白い。
貞操問答でいうところの謎の運転手が藤堂の役回りと見れば、今後の最大の焦点は藤堂の出生の秘密だろう。
太一もこのまますんなり引き下がるとはとても思えないので今後も目が離せない!
ちょっと不気味な存在が太一父。このドラマの中にあってあまりにもキャラが善良過ぎるのは…何かある!?