写真集 関東大震災 | 北原 糸子 |
図説 関東大震災 | 太平洋戦争研究会 |
実写・実録 関東大震災 | 不明 |
坂本龍一・全仕事 | 山下 邦彦 |
さらば吉田茂―虚構なき戦後政治史 | 片岡 鉄哉 |
写真集 関東大震災 (2010/03) 北原 糸子 商品詳細を見る |
図説 関東大震災 (ふくろうの本) (2003/08) 太平洋戦争研究会 商品詳細を見る |
実写・実録 関東大震災―震災後65年にあたって (1988/08) 不明 商品詳細を見る |
震災の前月、奇しくも関東大震災に関する本を読みあさっていた。
これらに収録されている膨大な写真。
一面の焼け野原となり見渡す限り全く壊滅してしまった町。
とても想像もつかないような凄まじい光景。
その一枚一枚に言葉を失い、息をのむ思いだった。
しかしその直後にリアルで全く同じような光景を見ることになるとはこの時は想像すらできなかった。
自然の力に立ち向かう人間の無力さを痛感させられる。
中でも『実写・実録 関東大震災』は震災直後に出版された本の復刻版で、そこに記される震災直後の東京の町を歩いたレポが激しくリアルで生々しい。
★★★★
坂本龍一・全仕事 (1991/12) 山下 邦彦 商品詳細を見る |
ひたすら分厚い本。
坂本龍一の学生時代から執筆時に至るほとんど全ての音楽の仕事に関する様々な資料。
綿密に残された坂本氏本人の手書きによる作曲ノートや譜面、その他アイデアメモ等々。
一見偶然出来上がったかのように聴こえる楽曲も、全て彼の頭の中に出来上がった完成図が、まず譜面に起こされ一つ一つの音まで全て計算され尽くして音という形で再現されていく過程がよくわかる。
一つ一つの楽曲にこれほどまでのアイデアと労力を注ぎ込んでこそあれほどの音楽が出来上がるのだと心底脱帽。
そういう意味での資料集としては本当に貴重で素晴らしい。
しかしその他の大半の部分はこの著者独特の音楽論。
それがまた独特過ぎて理解不能。
なので
↓
★★★
さらば吉田茂―虚構なき戦後政治史 (1992/01) 片岡 鉄哉 商品詳細を見る |
一般的に戦後GHQ占領下、マッカーサーと堂々と渡り合い、日本の復興と高度成長への道を開いた偉大な政治家…、という文脈で語られる吉田茂。
この本ではその『常識』から少し離れた視点で吉田茂を論じている。
当時の日本、アメリカ両国のしたたか且つ熾烈な駆け引きが非常に興味深い。
語られる内容は非常に面白いのだが、そのほとんどが著者の推測に基づくものが多い。
「~と思われる」「~のはずだ」という語尾が多いのがもう一つ決め手に欠ける印象で残念。
★★★