李香蘭 私の半生 | 山口 淑子、藤原 作弥 |
「李香蘭」を生きて (私の履歴書) | 山口 淑子 |
大陸の花嫁 (岩波現代文庫) | 井筒 紀久枝 |
考えない練習 | 小池 龍之介 |
クロールがきれいに泳げるようになる! | 高橋 雄介 |
福島原発人災記――安全神話を騙った人々 | 川村 湊 |
李香蘭 私の半生 (1987/07) 山口 淑子、藤原 作弥 他 商品詳細を見る |
満州で生まれ戦前満映の大スターとなったが、敗戦後漢奸の罪で死刑寸前まで行くも、戦後日本で国会議員になった著者の波乱万丈の人生。
その人生だけでも圧巻なのだが、とにかく彼女に関わる登場人物がものすごい。
満州では甘粕正彦や溥儀、溥傑そして東洋のマタハリ川島芳子といった歴史上の伝説の人物との交流。
戦後は結婚したイサムノグチにチャップリンに挙げ句の果てにはジェームスディーンまで!
世界の超一流の人物を渡り歩き、一時代を築いた著者の自伝が面白くないはずがない。
その分歴史の流れにも翻弄され、大きな歴史の転換点を間近で目撃してきた。
満州時代の中国人と日本人との関係についての記述は、自身身分を隠し中国人を名乗っていたこともあり、美化することもなく卑下することもなくかなりこれがリアルなものであろうと思われる。
李香蘭も山口淑子もなんとなく知識としては知っていたけれど、実際こうして自伝を読んだことで更に彼女と満州という時代に興味が膨らんだ。
彼女の歌もちゃんと聴いてみたいと思った。
★★★★★
「李香蘭」を生きて (私の履歴書) (2004/12) 山口 淑子 商品詳細を見る |
共著だった『李香蘭 私の半生』のあとに山口氏単独で書かれたもの。
内容は前著と重なる部分が多いが、前著にはなかったエピソードもあり充分互いに補足しあうもの。
写真も満載で李香蘭の美しさを存分に楽しめ、資料的価値も高い。
それにしても、こんな華やかなれど数奇な人生を歩んだ人がまだ健在というのがすごい。
もっともっと語って欲しいものだ。
★★★★
大陸の花嫁 (岩波現代文庫) (2004/01/16) 井筒 紀久枝 商品詳細を見る |
最近集中して満州ものを読みあさっている。
これは戦時中大陸の花嫁として満州に渡り、終戦後大いなる苦難をなめて命からがら帰国した人の手記。
内容はまさに壮絶そのもの。
この人のそもそもの生い立ちからして、何故神はこれほどの不幸を与えるのかと思ってしまう。
不幸に耐えかねて新天地を求め渡った先の満州でも、想像を絶する苦労をして奇跡的に引き揚げることができた。
そんな人の「私の後半生は誰よりも幸せでした」という言葉はあまりにも重い。
本当に戦後の日本は幸せな国なのだと痛感させられる。
こんな幸せな世に辛いなんて言ってるのが申し訳なくなる。
★★★★
考えない練習 (2010/02/09) 小池 龍之介 商品詳細を見る |
人の思考は常に刺激を求め暴走し、ネガティブな事柄や攻撃性などの「思考ノイズ」にメインメモリを奪われそれだけで疲れてしまう。
なのでそうした無駄な思考ノイズを頭の中から消せば、思考や感覚が研ぎ澄まされ集中力が生み出される。
この理屈は大いに納得。
たとえばもし自分が何かについて腹を立てたら直情的に「むかついた!」ではなくて、「ああ、自分は今むかついているんだなあ」と自分の感情を一歩引いて客観視するようにする。
自分は学生時代ある出来事がきっかけで、偶然にもこういう思考をしようとしていた時期があった(今はできてないけど(^^ゞ)ので、これもとてもよくわかる。
とはいえとにかく今はネットに常につながっている状態でノイズだらけの中、この境地に入るのは至難の業。
しかしいきなりは無理でも、自分の思考をノイズをなるべく減らそうという方向に持っていくことはある程度出来る気がする。
まあ要するに禅とか瞑想の世界か。
一日の中で五分でも十分でも頭の中のノイズを消す訓練の時間を作ることはできるはず。
まずはそこから始めてみるか。
★★★
福島原発人災記――安全神話を騙った人々 (2011/04/25) 川村 湊 著 商品詳細を見る |
原子力については専門外の筆者が、先の原発事故直後から主にインターネットで関係者の発言を洗い、資料にあたってその背後にいる人物とその責任を追求する。
といえばどこか高尚な感じもするが、要は主にネットで拾ったの資料のコピペ。
3月11日から一日ごとの記事になっているので、混乱していた事故直後の時系列を思い出すには助けになる。
それにしても関係者を罵る言葉が汚いのが大きなマイナス。
★★
クロールがきれいに泳げるようになる! (2003/06) 高橋 雄介 商品詳細を見る |
読んだ通りにやってみたら、一日でものすごく苦手なクロールが上達した気がする。
今まで読んだ水泳本の中で一番いい本。
★★★★★