満洲国建国で日本は悪の限りを尽くしたかのように教えられてきた。
しかしその全て日本が悪いという歴史は戦後中国共産党とコミンテルンとアメリカの利害が一致した帰結であり、日本はそれを長い間甘んじて受け入れてきた。
まあ戦争に負けるというのはこういう事なのだ。
しかしそんな偏見を一時取り去って冷静に眺めてみると、当時の満洲の写真や映像の中の人々は皆明るく希望に満ちた表情をしている。
実際に映画や音楽など優れた文化が花開き世界最先端の経済政策が試された満洲は、まさに当時のこの世の楽園を理想化しようとした試みだったように思える。
宮脇淳子氏の「真実の〜」シリーズに続くものだが、著者が黄文雄氏なので読む前からおおまかなスタンスはわかる。
内容は中国の歴史、主に儒教と徳治主義理論に伴う易姓革命などの知識と教養がないとかなり難解。