日本文学を読みなおそうシリーズ
昔読んでるはずなのだが初めて読むかのような鮮烈な衝撃を再体験できた。
やはりこれは名作だ。
不条理。
まさに不条理。
しかしこの作品が発表された十数年後に日本人が隣国に拉致されるという同じような不条理な出来事が実際に起きたことを思って慄然とした。
先日映画を観て非常に面白かったので原作も読んでみた。
この原作を映画化するにあたってミュージカル喜劇仕立てにしたのは正解だと思った。
これをそのまま実写化されてもキツイだけだもんね。
ストーリーは若干変えてる部分はあるもののスラスラ一気に読めた。
吉村昭『魚影の群れ』
鼠や蝸牛や鵜や鮪といった動物に翻弄される人間を描いた物語4篇。
どれも独特の味わいがあるが特にタイトル作の読後感は凄まじく強烈だった。
これ相米慎二で映画化されているんだな。