チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

死ね???

まず最初に断っておくが、自分は、昨今の待機児童問題は深刻であり、一刻も早い対策と解消を願っている。これを前提に。

さて、「日本死ね」だ。このブログの文章は、個人的には日本語として下品極まりない言葉の連呼で文字にするのさえおぞましい。が、それはひとまず置いといて、この一連の騒動でどうしても納得出来ないことがある。

ニュースで散々取り上げられた山尾議員の国会での質問、たまたまこの時TVでリアルタイムで一部始終を観ていたのだが、流れで観ていると安倍総理はそもそも、自らの発言を曲解しいつもの揚げ足取りをした上に、更に出所真偽不明の匿名のネット書き込みを国会議論の場に持ちだした山尾議員を批判しているのであって、待機児童問題を否定しているわけではない。

ヤジも同様。あれはあまりにも常識をわきまえない山尾議員に対してのヤジ。

しかもニュースでよく流れる総理の「この書き込みが本当であるかどうかは匿名である以上我々は知りようがない…」のあとに「…が、それはともかく待機児童を抱えた方々が大勢いる問題は十分に承知をしていて様々な対策を打っている」という意味の発言が続き、更に具体的な方策を挙げているのに、ニュースではそこは一切取り上げず、ただひたすら「総理は待機児童問題に無関心!」と煽る。

そこに巧妙な論点のすり替えが行われている。

結果的に安倍総理はまたしても野党の挑発とマスコミの誘導にまんまと引っかかってしまった。

売り言葉に買い言葉的側面もあったにせよ、いい加減学習して欲しい。

まあそれはいつもの国会の姿と言ってしまえばそれまで。

しかしそれよりも問題は、匿名のネットの書き込みをソースに質問した山尾議員に対して何のお咎めや批判の声もないこと。これがどうしても納得出来ない。

これがもしたとえば「私の選挙区で有権者の方から直接うかがった話ですが」とか、取材先のはっきりした信頼のおける新聞記事がソースだったら何の問題もなかった。

こんな前例を許してしまったら、今後神聖な国会でたとえば「2ちゃんねるにこんな書き込みがありました」なんて質問してもOKということになってしまう。

匿名である以上、自分の質問を有利に運ぶためのマッチポンプ的使い方もこれならいくらでも可能なわけなのだが、この重大な問題が全く論じられることがなく置き去りにされてしまうのはちょっとどうかしていると思う。

国会は冷静な議論が行われる場であるべきで、センセーショナルな情緒に流されることがあってはならないのだ。