なんとあの大きな東京国際フォーラムの4列目のセンターというとんでもない良席だった。
鼻毛まで見えそうな手の届きそうな目と鼻の先に、あの偉大なアメリカンポップスの歴史を作り出した張本人が座っている。
おまけにプロンプターの歌詞をガン見しながら歌うので、その視線上にある自分を常に見つめながら歌ってくれているかのよう稀有な感覚。
ポール・マッカートニーと違って、どちらかというと「そこにいてくれるだけでいい」というのが復帰後のブライアンだが、今回はいつになく元気。時折お茶目な振りを交えながらしっかり張りのある声で歌っていた。
来日する度毎回観てるけど、今回が一番コンディションいいんじゃないか?というくらい。
そしてとかく不仲が取り沙汰されるビーチボーイズにあって、アル・ジャーディンとは良好な関係であることが確認できてそれも嬉しかった。
ブライアンが曲の途中で突然リードをアルに振り、「しょーがねーなぁ」という感じでアルが続きを歌い、さらにアルが息子のマット・ジャーディンに続きを振り、息子が「お、俺かよ〜???」て感じで戸惑いながらもしっかり続きを歌うあたりも観ていて楽しかった。
そしてブロンディ・チャップリンのインパクトには色んな意味で圧倒された。
偉大なるブライアン・ウィルソンも御歳73歳。
さすがに今回で見納めかと思うと最後はホロッとしてしまった。
最後にこんな近くでお姿を拝むことができてもう思い残すことはない。
しかとこの目に焼き付けました。