チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

『日本◯ね』再び

『日本◯ね』

この言葉を思い出すだけで不愉快になるので、もうこの話題には触れないつもりだったが、たまたま今朝のワイドショーを観ていて驚いた。

鳥越俊太郎氏と津田大介氏が出てきてこの言葉の流行語大賞ノミネートに賛成の論を張っていたのだが、その二人の論旨が大まかに言うと「たしかに言葉は汚いが、こんな言葉を使わざるを得なかった社会が悪い」といったもので思わず耳を疑った。

これってテロリストが「たしかに殺したけど殺された方も悪い」とかいじめっ子が「たしかにいじめたけどいじめられた方も悪い」という論理と全く同じだということに気づかないのかな?

「◯ね」などという言葉は、数ある日本語の中でもどんな理由があろうと絶対に口に出してはいけない最悪の言葉。

そんな言葉が一時でもテレビのニュースで飛び交っただけでも信じられなかったが、挙句の果てには神聖な国会の場でこの言葉を連呼する国会議員まで現れる始末で暗澹たる気分になった。

しかも今回の流行語大賞の表彰式にこの議員が表彰されにノコノコ現れるという無神経極まりない姿に絶望的な気分になった。

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「日本死ね」に“異議”のつるの剛士さん 一連のツイートが波紋

のつるの氏という人のことは存じ上げないが、ごくごく当たり前のことを言っているだけで、批判されたり炎上したりする理由が全くわからない。

鳥越俊太郎氏は、先だっての都知事選といい醜態の連続で完全に晩節を汚している。こんな最低限のモラルすらわからなくなっているとは、政治的思惑が絡むと人はここまで目が曇ってしまうものなのか。

とはいえその番組はこれだけ鳥越・津田両氏が熱弁したにも関わらず、最後の視聴者投票で「この言葉の流行語ノミネートに反対」が80%以上という正反対の結果が出て安心した。

もう昔のようにTVで世論を容易に誘導できた時代は終わったことを特に鳥越氏は理解した方がいい。

そしてご自身の論がもはや世間に通用しないことも。