チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

羽生結弦に神の舞を見た

その時平昌の氷上に確かに神が舞い降りた。

羽生結弦の金メダルの演技にただただ息を呑んだ。

思えば数ヶ月前、TVで何度も執拗に繰り返し流された怪我のシーンには目を背けたかった。あの時は正直五輪は出場すら難しいのではないかと暗雲が立ち込めた。

それが信じられないような復活の金メダル、そして宇野昌磨が銀メダルと絵に描いたような結末。
思わず身震いするような歴史的瞬間だった。

何より驚いたのが技のキレと完成度が素人目に故障前を上回っているように見えたこと。
今季序盤は高難度ジャンプにこだわるあまり、他の部分にも影響して細かいミスが出ていたが、五輪本番では怪我の原因にもなった4回転ルッツを回避してその他の完成度を上げることでより完ぺきな演技を目指しているように見えた。
これが五輪という大舞台で確実に勝つのに功を奏した。

大怪我で空いてしまったブランク明けに五輪という大舞台でこの結果を出す彼の精神力は凄まじい。

そして宇野くんも、フリー最終滑走という大きなプレッシャーをはねのけ、実力をいかんなく発揮した素晴らしい演技。技術点では羽生くんを上回っていた。
いよいよ背中が手の届くところまで見えてきた。

羽生くんと苦楽を共にするフェルナンデスも、フリーでは残念なミスが出たが、特にショートの演技は素晴らしかった。

更に驚異的だったのはネーサン・チェン。
五輪では羽生の最大のライバルと目されていた彼だが、ショートではまさかの失敗の連続。それが一転してフリーでは4回転ジャンプを6回挑戦して5回成功。テクニカル127点は驚異的。
やはり今後の男子フィギュアを引っ張っていく存在であることには変わりない。

生涯忘れられない歴史に残る名勝負を目の当たりにすることができた。

 

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