チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

今更ながらの後追いで聴くユーミンアルバムレビューーその1ー(1973-1976)

9月26日の当ブログ記事、 

で述べた通り、リアルタイム世代であったにもかかわらず、あえてユーミンを聴いてこなかった自分が、この度の全曲配信開始を機に初めてユーミンを最初から順序立ててちゃんと聴いてみようと思った。

それにあたって、折角なので自分の記録用に各アルバムの簡単な印象を綴っていくことにした。

あくまでも独断と偏見に基づくものだが、自分はリアルタイムではほとんど聴いていないので、いわゆる「青春補正」のようなものは一切働かず、現在のフラットな耳で聴くことができるはずで、自分でも楽しみにしている。

さてどこまで続くかな〜?

まずは「ユーミンを聴いてこなかった」とは言ってもさすがにこの4枚は後追いで聴き込んだ、荒井由実名義の初期作品。

 

 1.ひこうき雲('73)荒井由実

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言わずと知れたユーミンの記念すべきデビューアルバム。

デビューアルバムにして日本のポップス史上に燦然と輝く名盤の名をほしいままにしている。

今から実に45年前に突如として彗星の如く現れたこの十代の少女の鮮烈な才能の衝撃は、いかほどのものであったか想像するに余りある。

現在のJ-POPで多用されているコード進行(たとえばVm7-I7-IVや、VIIm7-III7-VIm7や、IV-V/IV-IIIm7-VIm7の流れなど)などの方法論がもう既にここにほとんど揃っている事は驚きでしかない。

【この1曲】

『ベルベット・イースター

表題曲『ひこうき雲』と迷ったが、まだ荒削りの若さを感じる『ひこうき雲』と比べて、こちらはもう既に洗練された大人の音楽。このうら若き少女からこのメロディーが紡ぎ出された衝撃はさぞかし凄かったことだろう。

 

  2.MISSLIM('74)荒井由実

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衝撃のデビューアルバムは決して奇跡ではなかったことを証明した2枚目。

前作を更に上回るこれでもかと畳み込まれる名曲の数々は後の世にスタンダードナンバーとして永遠に歌い継がれるまさにこれぞ本物のエヴァーグリーンな曲ばかり。

初期4作の中でどれか1枚無人島へ持っていけると言われたら自分はこれ。

どれもいいんだけど、強いて言うならば『ひこうき雲』は荒削りだし、『COBALT HOUR』はティンパンやシュガーベイブの主張が強くなってくるし、『14番目の月』は洗練されているがエヴァーグリーンの一瞬の煌きが失われつつあるので、この『MISSLIM』が素朴さと洗練度のミックス具合が一番ちょうどいい気がする。

『魔法の鏡』のイントロのアレンジは凄い。
よくこんな発想が出てきたものだ。
これ何か元ネタがあるのかな???

【この1曲】

『瞳を閉じて』

どれも名曲ばかりで最終的に『やさしさに包まれたなら』と迷ったが、やっぱりこれぞ非の打ち所のないパーフェクトな歴史的名曲。

 

 3.COBALT HOUR('75)荒井由実

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 3枚目になると、俄然アレンジの幅が広がりバンドサウンドがより重視される。

なのでティンパンとシュガーベイブが主張してやや張り切り過ぎなきらいも。(いいんだけどね)

楽曲の幅も広がり、溢れ出る才能が止まらない。のちのエンターテインメント性の萌芽が見られる。

【この1曲】

『卒業写真』

ここは文句なし。『瞳を閉じて』同様、非の打ち所のないスタンダードな名曲。

 

 4.14番目の月('76)荒井由実

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ここで一気におしゃれで都会的なフュージョンサウンドになる。

最初期の弾き語りベースの楽曲から完全にサウンド志向に転換した感じ。

【この1曲】

『中央フリーウェイ』

ここはこの曲に尽きる。

都会的で洗練されたサウンド、流れるような自然な転調もお見事と言うしかない。

そして何よりこのメロディーに「♪中央フリーウェイ〜」という歌詞を乗っけた発想が天才としか言いようがない。

個人的に中央高速はよく利用するのだが、東京からの帰り道に府中に差し掛かるとやはり「♪右に見える競馬場 左はビール工場」と自然に口ずさんでしまう。

 

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