チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

11月に読んだ本

ZOO 1乙一
江戸川乱歩全集 第14巻 新宝島江戸川乱歩


ZOO 1 (集英社文庫)ZOO 1 (集英社文庫)
(2006/05/19)
乙一

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QPOの文学少女お勧めの乙一を初めて読んでみた。

何ぶんホラーファンタジーという分野は馴染みがなかったので最初はどうかと思ったが、なるほど面白い!

奇想天外なシチュエーションの中を淡々とストーリーが進んでゆく様は子供の頃夢中になって読んだ星新一を思い出した。

しかしその淡々とした描写の中にもかなりディープな感情の動きが表現されていて心動かされる。

特に「SEVEN ROOMS」「陽だまりの詩」は秀逸。

映画化されたらしいのでそっちも観てみたい。

もう一冊借りてきたのでそっちも読んでみる。

ただ発想はどれも面白いのだが、作品毎に出来のムラがあり、上記作品以外はイマイチだったのでちょっと減点。

★★★★


新宝島―江戸川乱歩全集〈第14巻〉 (光文社文庫)新宝島―江戸川乱歩全集〈第14巻〉 (光文社文庫)
(2004/01)
江戸川 乱歩

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新宝島』『知恵の一太郎』『偉大なる夢』

何といっても「偉大なる夢」。戦争末期に書かれた乱歩唯一の長編小説。物語の筋よりも戦時下ならではの生活の描写が貴重。そして戦時下特有の国威発揚的な格調高い文章も非常に興味深い。

あとの作品は子供向け。

戦時下という事で、乱歩の本領発揮とは到底いかない。

★★★