チェリーの音楽幕府

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大相撲夏場所

大相撲夏場所横綱鶴竜の先場所に続く連覇で5度目の優勝に終わった。

しかし何と言っても今場所の主役は12日目まで全勝で優勝争いをリードした関脇栃ノ心。相撲内容も右四つ左上手を取れば絶対に負けないという万全の型を持った盤石の相撲で安定感抜群だったが、終盤右手を痛めた影響か連敗し、つかみかけた優勝を逃してしまった。

その栃ノ心との直接対決を制し逆転優勝した鶴竜。しかしその相撲内容は立ち合いの変化があったりしてどうにか勝ち星は稼いでいたものの、場所を通して決して強いと思わせる内容ではなかったので、個人的にはドッチラケの結末になってしまった。

特にがっかりしたのは千秋楽の白鵬との横綱対決。
ここで鶴竜が勝てば栃ノ心の結果如何に関わらず優勝が決まるということで、いつもの「モンゴル互助会」が発動されるのは前日から容易に予想できた。

しかし昨今の相撲界を揺るがせた大騒動、その最も深い根っこにはこの問題があることは間違いなく、批判を浴びた白鵬にとってはこれまでとは変わったことを証明できる絶好のチャンスだった。

が、結果は鶴竜に簡単に廻しを取らせるという、いつもと代わり映えしないモンゴル互助会相撲。あれ程の騒動を乗り越えてもやはり何も変わってはいなかった。

この両横綱にはもう期待はできない分、期待したいのは大関昇進を果たした栃ノ心だが、こちらも大きな故障を抱えているだけに今後が心配。
特に最近は稀勢の里にしても高安にしても照ノ富士にしても、昇進した途端に大きな故障をしてしまうことが続いているだけに。

とはいえ久しぶリに現れた自分の型を持った個性派力士だけに、全力で応援したい。
古くは千代の富士、最近では朝青龍日馬富士のような、相撲内容は違えど、こういう観ていて思わず声が出るような「面白い相撲」を取る力士は大好きだ。
来場所新大関でどんな相撲を見せてくれるのか、今から楽しみ。

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