チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

米朝首脳会談

全世界が固唾をのんで見守る中、歴史的米朝首脳会談が行われた。
会談終了後に出された共同声明には具体的な事項に乏しく、やや拍子抜けしたが、まずは対話の道の第一歩を切り開いたという目に見える成果が欲しかった両者にとっての、利害と思惑が一致した最低限のラインということなのだろう。

そして外交は表に出る部分はごく一部で水面下で動いていることのほうが多いので、まだ表面的な部分だけを見て脊髄反射で評価するのは早計。今後の動きを引き続き注視したい。
同時に、今後いつでもひっくり返る余地が残してあるので、安心するのもまだまだ早い。

今回の会談、単なるパフォーマンスに過ぎないと批判する向きもあるようだが、たとえパフォーマンスであっても敵対しあっていたトップ同士が直接会うという意味は非常に大きい。まずは第一歩を踏み出したという点で評価したい。
トランプ大統領も今は金正恩委員長のメンツを立てることを意識していたように見えた。

日本は憲法のせいで軍事力を相手に対する交渉の牽制に使えないので、その部分をアメリカに頼ることしか出来ないのは甚だ残念ではあるが、今後拉致問題解決に向けてアメリカの協力を得られたのは非常に大きい。

とはいえ、今後北朝鮮と仲良くしても良い事はほとんどないので、我が国はとにかく拉致被害者の返還その一点のみを大前提に置いて、これからの直接交渉に当たって欲しい。