チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

J☆Dee'Z(ジェイディーズ)『未来飛行/流星のパノラマ』を聴いて

f:id:ongakubakufu:20180628171838j:plain

 

6月30日の本ブログに記した通り、

自分がJ☆Dee'Zのファンになって初めての待望のシングル『未来飛行/流星のパノラマ』がリリースされた。

まずは表題曲の『未来飛行』。
もう随分前からCMソングとしてTVで流れているお馴染みの曲。マイクロドローンを駆使した画期的なMVでも話題になった。
サウンドはイントロの印象的なリフから、Soulife佐々木氏のソリッドなギターがとにかくカッコよく曲をグイグイ引っ張る、夏らしく若さと勢いのある曲。

 

そして何と言っても今回のシングルのハイライトは、もう一つの表題曲である『流星のパノラマ』だろう。

とにかく楽曲が素晴らしい。10代の女の子のドキドキ・ワクワクを音に具現化したような爽やかなアレンジに乗せて、若さあふれる躍動感のあるメロディーと歌詞は、J☆Dee'Z三人の魅力を余すところなく引き出している。

1番と2番とでメロディーを微妙に変えたり、その逆に同じメロディーの箇所でも後半ではコード進行が変わったりなど隅々まで手の行き届いた芸の細やかさは、この曲を作った専門学校生たちの若き才能に感嘆する。

それぞれの魅力溢れるソロパートや緻密に積み重ねられた三声コーラスパートを経た上で、ラストのクライマックスでその全てが一つに集束する「♪流星のパノラマ〜」の地声のユニゾンの力強さときたらどうだ!
しかもそれだけでは終わらず、その直後に今度は包み込むような優しいファルセットのユニゾンでの「♪言葉が輝いた〜」で畳み掛けてくる緩急と構成の妙。
これが胸を熱くせずにいられようか。

J☆Dee'Zにまたいつまでも歌い続けていってほしい名曲が生まれた。

そしてMVでは、いわゆるアイドルシーンと一線を画すためか、これまでラフでスポーティーな衣装が多かった彼女たちが、ついに純白ドレスという「女の子らしさ」の封印を解いてきたのも大きな見どころ。



『swing swing swing』は、この4曲の中で最も早くライブで披露された曲。

横浜DeNAベイスターズtvk中継テーマソングなだけあってノリノリの勢いある曲で、 今後ライブでタオル回しの定番曲になりそう。

サウンドはSoulifeお得意の黒っぽさも若干残しながら、極限に近い地声のハイトーンをアップテンポに乗せていく若さに任せて疾走する彼女たちの姿は、かつてのSPEEDを彷彿とさせて小気味いい。

 

『代わりにこの唄を』は、3人それぞれのソロパートを多く活かしたガッツリ本格的バラードで、J☆Dee'Zにとっての新境地を開く曲。

サウンドはややオーバーアレンジな気もするが、ひたむきに歌い込もうとするその姿勢は、今後ライブを重ねる毎に表現力が増し、彼女たちに大きな成長をもたらすことだろう。
前半のNonoの「♪一人に〜」などの「歌いすぎない」息の抜き方の表現に、進境の著しさを感じた。

 

毎回楽曲のクオリティと作品の完成度の高さで唸らされるJ☆Dee'Z。
今回も4曲それぞれ個性の違う曲が揃ったシングルになった。

特に『流星のパノラマ』の素晴らしさは言葉を尽くしても言い表せない。

これらの曲を引っさげてのツアーが今からとても楽しみだ。

 付け加えると、このシングルの初回生産限定盤に付いているライブDVD、この出来がまた素晴らしい。
ライブで更に魅力を発揮するJ☆Dee'Zを、より多くの人に観てほしい。

未来飛行/流星のパノラマ(初回生産限定盤)(DVD付)

未来飛行/流星のパノラマ(初回生産限定盤)(DVD付)