チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

大相撲秋場所

大相撲秋場所横綱白鵬の41回目の優勝で幕を閉じた。

今場所は珍しく横綱大関が皆勤して、それぞれまずまずの星を上げ格好をつけたのは大いに評価できる。

何より感じたのはやはり白鵬の圧倒的強さ。
近年の成績から限界説も囁かれ始めていたが、そんなものをふっ飛ばす気迫がみなぎっていた。

特に序盤戦は、批判を浴びていた張り差しと肘打ちを極力抑え(優勝がかかった後半戦では出てきたが)、立ち合い左上手を取るスピードはかつての千代の富士を彷彿とさせ、その立ち合いにかける気迫は鬼気迫るものがあった。
まるで「張り差しなんかしなくても俺はこんなに強いんだぜ」というのを見せつけるかのようだった。

最近は怪我が多くなってしまったが、休むときはしっかり休み、体調を万全に整えて出てくる姿は、是非他の力士にも見習ってほしい。

まだまだ体調さえ整えば他の力士との力の差は大きいと感じた。

そして今場所の焦点の一つは稀勢の里の復活。
結果的にどうにか二桁の星を上げ一安心だったが、内容は奇跡的に勝ちを拾った相撲が多くハラハラの連続だった。

なにしろ左おっつけで横綱に上がった力士が、最大の武器であるそのおっつけがずっと(多分これからも?)使えない状態というのはあまりにも厳しすぎる。

今場所は潜在的な体力と土俵際の相撲勘でどうにか危機を乗り越えたが、来場所以降はまだまだ前途多難と言わざるを得ない。

今場所もう一つの焦点だった御嶽海の大関獲りは、振り出しに戻ってしまった。
先場所は上位陣がいない中での優勝だったが、やはり上位陣が戻ってくるとこの星は仕方ないか。
しかし安定した力は着実についてきているので、大関に上がる日は近い。
来場所以降も大いに期待したい。

寂しかったのは史上初の三賞いずれも該当者なし。
嘉風、竜電あたりにはあげて欲しかった。