チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

J☆Dee'Z(ジェイディーズ) 9thシングル 『明日も、世界は回るから。/Re:100万回の「I love you」』を聴いて

f:id:ongakubakufu:20190210123523j:plain

J☆Dee'Zの9thシングル 『明日も、世界は回るから。/Re:100万回の「I love you」』がリリースされた。
この記事はその時(去年の11月)に途中まで書いていたのだが、気がつけばもう次のアルバムがもうすぐリリースとなるので、慌てて公開することにする。うっかりしていた。時間が経つのは早い!(^o^;)

まず表題曲『明日も、世界は回るから。』軽快でちょっと切ないポップチューン。
3人それぞれの表現力が今まで以上に磨かれ、細かい歌いまわしなどにも工夫と成長の跡が見られる。
Nonoが歌う「つながっていたらいいな〜」の「が」の所とか凄くいいよね。
ハーモニーもかなり高度なことをやっていて、ボーカルグループとしての自信の芽生えが窺える。
ラストの「歩いてく〜」の繰り返し部分での、J☆Dee'Zお得意の同じメロディーをユニゾン→ハモリへの広がりが気持ちいい。
大サビ「幸せもラッキーも」から「だから顔上げて」への展開部分がゾクゾクするほどカッコイイ。
間奏であの『Answer』のイントロのフットステップによく似た(同じ?)音が現れてニヤリとさせられたりと、とても良く出来た曲。


「明日も、世界は回るから。」/J☆Dee’Z(ジェイディーズ)


続く『Re:100万回の「I love you」』は、ヒット曲のアンサーソングとのことだが、自分は元曲を知らないので完全に新曲として聴いた。
この曲でも3人それぞれの歌いまわしなどの表現に工夫の跡が感じられる。
ただそれにしてもキーが高すぎる。J☆Dee'Zはライブのダンスも激しいので、もうちょっと安定して出せるキーで聴いてみたかった。
あと、ギターソロ(だよね?)が小さいのはなんで〜???

それに両A面のこの2曲、どちらもピアノのイントロで始まり、曲調も似ているので時々区別がつかなくなる。


『Re:100万回の「I love you」』360°Video/J☆Dee’Z(ジェイディーズ)

そして3曲めは『君にStrike』。
出だしは「げっ、アイドルソング!?」と思ってしまうが、「いつかいつか絶対」で突然真っ黒ファンキーになって安心する。そのギャップが実に面白い。
「アウトでもセーフでもない〜」でのNonoのとろけそうな色気たっぷりの歌がたまらない。こういう表現のNonoはピカイチ。

 ラストは『Secret Dancer』。
待ってましたのファンキーナンバー!
自分にとっての今回のベストトラック。
曲調もノリノリでライブでも盛り上がること間違いなし。

全て通して感じたのは、ボーカルディレクションの確かさ。
実は前作では個人的に「え、これをOKにしたの?」という部分があり、ややディレクションに疑問に感じるところがあったので、今回はそれがなくなって安心した。

そして個々の歌に関して気づいたのは、amiの歌に軽くビブラートが掛かるようになっていたこと。
これは今まで禁じられていたものが解禁されたのか、ナチュラルで掛かっていたものをコントロールできるようになったのかは定かではないが(おそらく後者だと思う)、いわゆるこれみよがしなものではなくて、ナチュラルで控えめで好感の持てるものなので、これまでひたすら真っ直ぐ一辺倒だった(それも魅力ではあったが)amiの歌の表現力の幅が広がるのでいい事だと思う。

そしてMOMOKAは、ボイトレの効果が出ていて、よく喉が開くようになり、発声に余裕が出てきて声量も増し、以前の線の細さがなくなって安定してきた。
そしてウィスパー唱法を会得しつつあるようだ。これは今後大きな武器になると思う。
元々ライブでのピッチと声量の安定感はピカイチなので、ますます頼もしい存在になってきた。
もしNonoとamiだけだったら歌声ではJ☆Dee'Zはかなり男前のグループになっていたところを、MOMOKAの女の子らしい声で華やかさを彩っているので、そういう意味でもJ☆Dee'Zにとって重要な存在。

そしてNono。
元々J☆Dee'Zの歌では頭一つ抜きん出てリードしてきたが、前作ではどうしたことかやや迷いが見られた気がした。
それが今作では自信を取り戻して堂々たるNonoが戻ってきた。
歌割りパートも重要な部分を多く任され、やはりJ☆Dee'Zの歌のエースは今でもNono。
MOMOKAとamiも凄い勢いでグングン迫ってきているので、これからもいい影響を与えあってJ☆Dee'Zを引っ張っていって欲しい。 

そうこうしているうちについに間もなくJ☆Dee'Zにとってのファーストアルバム『Jewel』が発売される。
ついに訪れたブレイクのチャンス。
今年のJ☆Dee'Zの大きな飛躍に期待したい。