チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

参議院選挙

 

参議院選挙の結果が出た。

思っていたほどの大きな変動はなく特に面白みはなかったが、まずまず波乱のない順当な結果。

獲得議席で見れば、与党が過半数を獲得し、圧勝と言っていいだろう。

特にこれまで日本の政治で最大の鬼門であり、過去に数多の政権を倒してきた消費税増税を掲げての選挙での勝利は記憶にある限り前代未聞で、この逆風を物ともしない安倍政権の安定感は過去に例を見ない驚嘆すべきものというしかないだろう。

ちなみに自分は何だかんだでまた延期するものとばかり思っていたので、結局撤回のないまま選挙に突入した時には正直今回ばかりは危ないか?と思っていたことを告白する。

随分前から言われていることだが、野党勢はこれまでの55年体制から抜けきれない旧態依然としたイデオロギー的批判ばかりのスタイルでは到底勝ち目はないことにいい加減目を覚まさなければならない。

批判と妨害と足の引っ張り合いばかりで何も中身が無いのはもう国民に見透かされてしまっている事に早く気づいて欲しい。

今のままでは結局残り少ない野党票を奪い合っているだけのことなので、近い将来今の野党勢は壊滅するしかない。

 

ではどうするか。

現在の自民党がいくら強いと言っても、「安倍さんだから支持する」または「他に支持できる政党が存在しないから」という理由の消極的支持の人も多くいることが知られている。

自分もその一人。自民党にも色々不満はあるので、将来自民党よりも優れていると思える政党が現れたら喜んで支持する。是非ともそういう政党が出てきて欲しい。

安倍さんが総裁でいる限りは難しいかもしれないが、安倍さん以降の自民党の票を奪うには、こういう層をターゲットにできる現実的政策立案のしっかりできる政党が出てくれば、今は盤石に見える自民党票を切り崩すのも不可能ではないと思う。

そういう意味では維新には期待しているし、評価もしているのだけれど、なかなか票が伸びないのは、かつての橋下さんのようなカリスマが存在しないからか。

今回の選挙からは国民民主党がそのポジションに気づき始めているような気もするが、旧民主党の色がベッタリと付いてしまっている今のメンバーではいくら頑張ってももう無理だろう。

 

もしくは、いっそのこと自民党よりも更に右に位置する政党があってもいい。

もちろんヘイトスピーチを撒き散らすような過激なものでなく、現実的な世界情勢を読める穏健で誠実な右翼政党。

そもそも国会内で自民党が最右翼という現状も、共産党議席を得ていることを考えるとバランス的にはおかしいと前から思っている。

まあこれにもカリスマ的人物の存在が必須だが。

誰か作ってくれないものかね。上手くやれば需要は大きいと思うよ。

 

そして驚いたのはれいわ新選組NHKから国民を守る党議席を得たこと。

NHKから国民を守る党に関しては、面白半分のノリで投票してしまう人がこんなにもいるのか、と暗澹たる気持ちになっただけだが、注目すべきはれいわ新選組の方。

そもそも自分はこの山本太郎なる人物の過去の言動から、この人を全く信頼に足る人物とはゆめゆめ思えないので、正直ここまで票を獲るとは思っていなかった。

おまけに政策はポピュリズム丸出し、外交安保に関しては全く明らかにしないあたりは胡散臭さ極まりない

しかしながら経済政策や比例の特定枠を使うアイデアなど、相当有能なブレインが付いているものと思われる。

演説はさすが元役者なだけあって巧妙な心理的誘導とある種洗脳的な語り口、その手のテクニックをよく研究している。

この多くの人に目を向けさせる手法は正直脱帽せざるを得なかった。

少なくとも自分は全く支持はできないが、今まで政治に全く関心のなかった多くの人を政治に目を向けるきっかけを作ってくれた功績は評価したい。

 

今回の選挙結果で、個人的には改憲勢力が3分の2に届かなかったことは残念ではあるが、これからもしっかり議論は続けていって欲しい。

とにかく議論することが仕事の国会議員が、それすら許さないなどとはあるまじき問題。

最終的に決めるのは国会議員ではなく国民なのだから、議員の皆さんにはそれまで徹底的に建設的な議論を重ねて改正すべきポイントをしっかり丁寧に国民に示して欲しい。

そうすれば長い間「平和憲法」と刷り込まれてきた国民の間にも、現憲法の問題点は理解が進むのではないだろうか。

それにしてもまさかまさかの国民民主党が国会のキャスティングボートを握ることになるとは思わなかったな(^_^;)