チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

3月に読んだ本

工藤美代子『絢爛たる悪運 岸信介伝』

岸信介といえば子供の頃の印象は戦争を起こしたA級戦犯の上に日米安保条約を改悪した戦争したくて仕方ない極右政治家、と今思うと無邪気なもんだがまあ最悪だった。

それから大人になり色々勉強するにつれ、戦後日本が平和でいられたのは憲法9条のお陰でも何でもなく、他でもない日米安保があったからだということを知り、自分の岸信介への評価は180度変わった。

それでこの人の事をもっと知りたいと思ったのだが、これまで『岸信介証言録』くらいしかなかったのが、ここに来てこの本と福田和也の『悪と徳と』など再評価の機運が高まってきたのは安倍総理のお陰か。

どんなに批判を浴びようと国のために信念を貫く姿勢は昨今世に蔓延るポピュリズム政治とは全く無縁の政治家。

それにしてもこの本を読んで一番驚いたのは、岸信介が中学生時代後の名横綱常の花と同級で一緒に相撲を取ったという驚くべき事実!

絢爛たる悪運 岸信介伝

絢爛たる悪運 岸信介伝