チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

2014-01-01から1年間の記事一覧

12月に読んだ本

上祐史浩『オウム事件 17年目の告白』 あの上祐が麻原彰晃とオウム真理教と事件そしてその後を当事者でしか知り得ない事実を元にかなり踏み込んで語る。 かつての師麻原に関しての側近であったからこその辛辣な考察は十分に説得力がありやはり頭の良い人物だ…

11月に読んだ本

豊田正義『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件』 人を自在に操る天才的悪魔的能力を持った男が一家を支配し、ついには家族それぞれ殺し合い遺体の解体までさせるという、日本犯罪史上最もおぞましいこの事件。 読み進めるのにも気分が悪くなる。 しかし…

10月に読んだ本

一橋文哉『モンスター 尼崎連続殺人事件の真実』 あのグリコ森永や3億円事件で名を馳せた一橋文哉氏待望のレポ。 後発本だけあってこの前読んだ『家族狩り』で一番の謎だった「角田美代子は家族乗っ取りというおぞましいノウハウをいかにして習得したか」の…

9月に読んだ本

奥泉光『東京自叙伝』 太古の時代から東京の地に棲み着き、様々な動物や人間の姿を借りて渡り歩く正体不明の東京の「地霊」が語る「自叙伝」。 まずその奇想天外な発想が非常に面白い。 様々な「人生」を歩みながら東京で起きたいろいろな事件に関わっていく…

8月に読んだ本

浅田次郎『一刀斎夢録』 『壬生義士伝』『輪違屋糸里』に続く浅田新選組シリーズ。 今回の主役は新選組三番隊長斎藤一。 幕末の京都から戊辰戦争、そして西南の役に至る様々な場面での斎藤の姿を語る。 その中で坂本龍馬暗殺や西郷が起った真相など独自の解…

7月に読んだ本

広田寛治『ロック・クロニクル1952~2002―現代史のなかのロックンロール』 50年台ロックの誕生から70年代までの歴史を、主にアメリカ公民権運動やベトナム反戦運動など当時の世界情勢と絡めて分析する。 後追い世代には改めて時代と共に時系列がわかると目か…

6月に読んだ本

三島由紀夫『午後の曳航』 日本文学を読みなおそうシリーズ 自らを振り返っても思い当たって思わず叫びだしそうになる、少年期の未熟な全能感と無謬性、そして現実世界への尊大な虚無感。 ここにそれを更に増幅させる煽動者と同志の存在があることによりそれ…

5月に読んだ本

そこでまずは安部公房『砂の女』 日本文学を読みなおそうシリーズ 昔読んでるはずなのだが初めて読むかのような鮮烈な衝撃を再体験できた。 やはりこれは名作だ。 不条理。 まさに不条理。 しかしこの作品が発表された十数年後に日本人が隣国に拉致されると…

4月に読んだ本

吉村昭『脱出』 終戦時日本各地で人知れず繰り広げられた歴史には残らない壮絶な物語を、少年の目を通して淡々と語る短篇集。 どんなに悲惨なエピソードも筆者独特の淡々とした筆致で描かれるので、どれも深い読後感が残る。 脱出 (新潮文庫) 作者: 吉村昭 …

3月に読んだ本

宮脇淳子『真実の満洲史』 満洲国建国で日本は悪の限りを尽くしたかのように教えられてきた。 しかしその全て日本が悪いという歴史は戦後中国共産党とコミンテルンとアメリカの利害が一致した帰結であり、日本はそれを長い間甘んじて受け入れてきた。 まあ戦…

2月に読んだ本

舞の海秀平『土俵の矛盾~大相撲混沌の真実~』 朝青龍バッシングにはじまり八百長疑惑などここ数年の大相撲をめぐる報道に強烈な違和感を感じていたが、この書で舞の海がその全てを代弁してくれていた。 全面的に共感。 大相撲は行司の装束やちょんまげ土俵…

1月に読んだ本

吉村昭『漂流』 江戸時代、南海の孤島に奇跡的に漂流し12年間生き延びついには自力で船を作って生還した男の物語。 極限状態の上に次々と襲いかかる絶望的な出来事、次々と死んでゆく仲間。 ついには一人となった孤独と絶望と生き抜く力が淡々とした筆致で描…