チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

6月に読んだ本

山田修爾ザ・ベストテン

あのお化け番組の企画制作に携わった人物が当時のエピソードや裏話を語るという俺達世代にはなんとも懐かしくてたまらない一冊。

本編もさることながら巻末の番組全回のランキング表が凄い。

これを眺めているだけでも大抵の曲は思い出せるし情景も目に浮かぶようだ。

これを見て面白いのは自分が歌謡曲を聴いていたのが高校受験の83年の3月までだったということがハッキリわかる事。

聖子ちゃんで言えば秘密の花園まで。

これを境にランキングの印象がガラリと変わって歌えなくなる。

高校入学以降は急速に洋楽に興味が向きこの番組からも離れていったんだな。

なのでこの83年の後半から全盛期を迎える中森明菜薬師丸ひろ子小泉今日子チェッカーズあたりはもちろん知ってはいるがど真ん中という感じでなくなり曲もよくわからなくなる。

そんな事が目に見えてわかるランキング表でした。

ザ・ベストテン (新潮文庫)

ザ・ベストテン (新潮文庫)

 

 

阿久悠『夢を食った男たち』

70年代〜80年代にかけてまさに時代を作った男の当事者ドキュメント。

スター誕生の番組スタートから花の中三トリオ岩崎宏美などの仕掛けの裏話が非常に興味深い。

中でもピンクレディーの二人のオーディションからデビュー、引退までのエピソード群が凄い。

全く後の姿とは印象を異にしていた二人の才能を見出し、コンセプトを考え抜き変身させるまでのストーリーは手に汗握る。

今までどこからそんな言葉の発想が生まれるのか謎だった『ペッパー警部』のタイトルの由来も語られる。

交友関係も含めてまさに時代と文化を作り上げた熱き心に感服。

自分にとっての「どまんなか」は、ピンクレディー山口百恵西城秀樹沢田研二ゴダイゴ渡辺真知子八神純子久保田早紀クリスタルキングオフコースに寺尾聡、そして松田聖子田原俊彦といったあたりか。

夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)

夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)

 

 

吉川英治私本太平記 6

尊氏が遂に反旗を翻す。

迎え撃つは因縁の新田義貞

戦は一進一退。

さあどうなる。

あと二巻…。

私本太平記(六) (吉川英治歴史時代文庫)