クーラーを使わない生活を始めて三度目の夏が来た。
さすがにあの39℃の日は扇風機も熱風機と化しちょっとクラクラきたが、あれを乗り越えてしまった今はもう恐い物はないぜ。
今年のこの暑くて長~い夏を心行くまで満喫している。
先日スーパーで買ってきたキャベツに青虫が付いていた。
普段なら気付かずに食ってしまうか窓から外に捨てていたところだが、元気に動いていたこともあって何となく育ててみようと思った。今年の夏休みの宿題はこれにしよう。
これキャベツだからきっとモンシロチョウになるんだよな。
無事に羽化して使命を果たして還ってゆく未来からの使者、というイメージで「ケン・ソゴル」と名付けてガラス瓶にキャベツの葉と共に入れて観察が始まった。
とにかく一日中ものすごい勢いで食いまくる。あっという間に葉っぱ一枚を食いつくし身体の何倍もの量のうんこをモリモリと排出するので、朝起きるとビンの底が緑色の半透明のうんこまみれになっている。
日に日に目に見えて大きくなってくるのがわかる。キャベツおいしいよね。
そんなある日のこと、突然口から糸を吐き自分の身体の周りを覆いはじめた。いよいよさなぎになる日が来たらしい。
身体が糸で覆われるにつれ段々その動きが鈍くなってきて、すっかり覆われた頃には全く動かなくなった。
その後はというと・・・
最近見た夢の中でケン・ソゴルは鮮やかな真っ青な大きな蝶となり、窓から深い夜の空へと舞い上がっていった。
さなぎはあれから全く動かなくなってしまったけれど、きっとケン・ソゴルは使命を果たして未来へと還っていったのだと思う。
元気でね。