チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

10月に読んだ本

開国 愚直の宰相・堀田正睦 佐藤雅美
ぼんくら 宮部みゆき

開国 愚直の宰相・堀田正睦佐藤雅美
幕末、ペリー来航で開国か攘夷かで揺れる激動の中、老中首座となった堀田正睦の物語。これまではこの人物のことはほとんど知らなかったけれど、この重大な時期に最高責任者であったこの人の果たした役割は非常に大きい。とはいえ、内容はほとんど外国人に徹底的に振り回され、内にあっては攘夷派の批判を浴び、ため息の出るような会議の連続で、お話としては決して面白い話ではない。個人的には将軍継嗣問題で井伊直弼の登場とともに一橋慶喜から南紀慶福へと移っていった時系列がよくわかった。それにしても家定が死んだのは絶妙のタイミングだったんだな~と。この辺も決して表には出なかった裏事情が色々ありそうだ。
★★★