浅田次郎『神坐す山の物語』
御岳山の山頂にある神官屋敷を舞台に伯母から少年へ夜語りされる神と人との哀しくも怖いお話の数々。
ここでも安定の浅田節でどの話もしみじみ味わい深い。
伊東潤『武士の碑』
西郷隆盛とともに西南の役を戦った村田新八を主人公に薩摩軍の辿った跡を詳細に描く。
そういえば西南の役といえばこれまで司馬遼太郎の『翔ぶが如く』くらいしか読んだことがなく、この日本の歴史上の大事件を知っているようで案外知らなかった。
それにしても西郷隆盛と大久保利通の関係というのは実に興味深い。
来年の大河でその辺がどう描かれるかも楽しみ。
しかし特に戦記物はもっと詳細な地図を添付して欲しいものだ。