~三日目~
いよいよ今回のメインイベント、五色沼へ。
ここは何度来ても本当に美しい。
歩く距離も一時間程度と手頃で、気軽にハイキングが楽しめる。
五色沼の中でも最も色の鮮やかな青沼
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弁天沼
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毘沙門沼から望む磐梯山
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売店のおじさんと話をしたら、やはり今回の原発事故の影響は甚大で、直後は全く観光客はいなくなり、今ではかなり戻って来たがそれでも例年の十分の一くらいとのこと。
このあたりはほとんど放射能の影響はないはずなのだが、こんな素晴らしい所なのにこんなことになってしまって、地元の人にとってはどうしても「原発事故さえなければ」と思わざるを得ないだろう。
裏磐梯のバス路線図が昭和風味でいい味出していた。
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五色沼を散策したあとは磐梯山ゴールドラインという有料道路へ。
地図を見るとここは道のそこかしこに展望ポイントがあって楽しめそうだったのだが、いざ行ってみると…う~ん、ちょっと無理して観光ポイントでっち上げちゃった感あり。
唯一最近になって遊歩道が整備された『幻の滝』が見どころ。
これが幻の滝
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当初の予定ではここからまたゴールドラインを引き返して裏磐梯に戻る予定だったが、折角ここまで来たのでそのままゴールドラインを突っ切って若松市内を通って喜多方に行ってしまうことにした。
その途中お天気雨に見舞われたが、その直後に見事な虹が出現!
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ゴールドラインを下りてすぐにたちより温泉施設『おおるりの湯』を発見。
いかにも効能がありそうな赤茶色の湯でいい感じ。
震災の影響でレストランは閉店していたのでここでは食事は我慢。
ゴールドラインを抜けて会津若松に入る頃にはもう夜。
さすが都会。夜でも店は開いている。
ここでようやくちゃんとした夕食(ラーメン)にありつく。
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この日は更に足を伸ばして一気に喜多方へ。
道の駅喜多の郷に着いた頃にはもう真夜中。
~四日目~
盛りだくさんの一日。
まずは朝起きて道の駅で初めての喜多方ラーメンを食べて出発。
熱塩温泉示源寺の無料足湯へ。
示源寺
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足湯は熱かった!
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実は熱塩温泉に来たのは大きな目的があった。
遥か昔に廃線になってしまったローカル線日中線の終着駅が『日中線記念館』として今でも保存されているらしい。
日中線は俺が中学生の頃わざわざ夜行列車で二年連続で乗りに来たくらい当時は大のお気に入りのローカル線だった。
その日中線の駅があれから30年経った今でも大事に保存されているとくればこれは行かなければ!
行ってみると実に素晴らしい所で、この旅を通しての最大のイベントになった。
なので日中線記念館については改めて別日記で詳しくお伝えします。
日中線記念館の興奮醒めやらぬまま今度は雄国沼へ。
ここは当初予定していなかったが、現地のパンフレットでニッコウキスゲの見頃だということで急遽行って見る事にした。
ここはマイカー規制中で、途中の駐車場からシャトルバス(往復1000円)に乗る。
終点の峠に着くと眼下に広がる雄国沼と湿地帯は壮観。
尾瀬のミニチュア版といった感じ。
しかしここから沼まで下りるには結構歩く。
山登りに慣れている人なら何て事無いが、ヒールで来ちゃいました~みたいな人には辛いだろう、
湿地帯に降り立つと木道が整備されていてまさしく尾瀬。
残念ながらニッコウキスゲはほとんどピークを過ぎてしまっていて残念。
しかし素晴らしい眺め。
今回の旅行は、出発の日に東北地方の梅雨が明けるという幸先のいいスタート。
天気がいいのはいいんだけれど、あまりに良過ぎて炎天下を歩くのは非常に厳しい。
特にこの日はずっと外を歩いていたので思いっきり日に焼けてしまった。
この日も道の駅喜多の郷泊まりで、風呂は道の駅に併設されている温泉施設『蔵の湯』へ。
この日に限らず、地元の立ち寄り温泉施設は平日ということもあってほとんどが地元の利用客。
サウナに入っていると自然と地元の人たちの会話が耳に入ってくる。
しかし時代の流れとともに漆器だけでは食べていけなくなり、先祖が遺してくれた蔵を改装して観光客向けの喫茶店を開業。
漆器業は細々と続けていたが、今回の原発事故で得意先だった南相馬市、浪江町、富岡町のお寿司屋さんがことごとく避難地域となり店が営業できなくなってしまって困り果てているとの話。
非常にリアルで言葉を失う。
そしてサウナの中で流れる地元のテレビは、ずっと画面下に県内各地の放射線量のテロップが流れている。
それを見ながら「どこどこは上がったな~」等の会話が交わされる。
もはや福島では放射能との戦いが日常と化していた。
この日の夕食はスーパーで買ったそうめん。