度重なる未曾有の災害は東北地方の美しい景色と愛すべき街並、そして尊い人命を一瞬にして根こそぎ奪い去ってしまった。
俺にとっては岩手は親父の、そして福島は母の故郷でもある。
幼い頃から慣れ親しんだ東北の美しい山と田園と家並。
特に福島は、今後の原発の状況如何では永遠に人が立ち入ることすら出来なくなってしまう可能性も考えられる。
そんな美しい福島の景色をもう一度目に焼き付けておこうと思った。
目的地は会津地方。
裏磐梯五色沼は、子供の頃家族旅行で連れて行ってもらった印象が強く残っていて、大人になってからも何度か再訪している、俺にとってのいわば心の故郷。
そこを最近覚えた車中泊の旅で滞在期間を決めず、気ままにのんびり訪れてみようと思った。
フィットの後部座席を倒してできるフラットなスペースに銀ギラマットを敷いて、その上にニトリの六つ折マットレスを敷けば、足を伸ばして眠れる快適睡眠空間が出来上がる。
風呂も毎日どこかしらにある立ち寄り温泉を利用すればそれだけで安くて快適な旅が実現できる。
眠る場所は各地にある道の駅。
ほとんどの場合やはり同じ車中泊をする仲間が沢山居るので、安全面でも問題はない。
車を買ってから初めての本格的な長旅。
装備を万全に整えていざ出発!
~一日目~
東北自動車道郡山JCTから磐越道に入り、猪苗代ICで下りるともうすぐに猪苗代湖が現れる。
時刻はもう夕暮れ間近。
レトロな遊覧船が昭和風味満載でたまらない。
猪苗代湖を一周したかったが、時間が迫っていたのでそのまま裏磐梯へ入って入浴施設ラビスパ裏磐梯へ。
ここは各種入浴施設にウォータースライダーや流れるプールまでも併設した一大リゾートセンター。
しかし場所は驚くほどの山の中で、果たして採算は取れているのか心配になる。
この日の泊まりは道の駅裏磐梯。
食事は時間が遅くなってしまったので、念のため買っていった菓子パンでしのぐ。
~二日目~
この日は朝起きて車中泊用のスモークフィルム貼りをしたのだが、予想外に手間取ってしまい午前中一杯かかってしまった。
なので昼食の名物ソースカツ丼を食べてから午後は道の駅からほど近い桧原湖を車で一周して、湖畔の散策路を散歩することにした。
↓
散策路の途中中瀬沼からも見事な姿を拝むことができる
↓
散策路の途中には吊り橋なんかもあって楽しめる
↓
この日は前日行ったラビスパ裏磐梯が休館日なのでネットで調べた『裏磐梯健康センター』に行こうと思ったがそれらしき場所に行っても看板が見当たらず、コンビニの店員に聞いてみるとどうやら最近は営業をやめてしまったらしい。これも震災の影響なのか。
仕方がないのでコンビニで割引券をもらった近くの入浴施設香の湯に行ってみる。
ここは事前の調査ではノーマークだったが家族風呂や宿泊所なんかもあって中々よい所だった。
この日も泊まりは道の駅裏磐梯。
この日の夕食もどこもお店が開いてなかったが、コンビニを見つけて助かった。