チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

10月10日  -地獄の二日間 ~前編~-

先日の腹痛騒ぎ、もう痛みは全くなくなったのだが、原因を究明すべく再び検査をすることになった。

実はあの時すぐにやる筈だったのだが、検査は二日がかりになりどうしても時間が取れないので、ここまでずれこんでしまった。

その手順は、まず一日目に病院から支給された「検査食」(無脂肪・無繊維)を自宅で三食摂り、下剤を飲んで腹の中身を全部出す。

そして二日目、病院に行き、尻穴からバリウムを注入しレントゲンを撮る・・・といった、なんともまあ人格無視で失礼極まりないものである。

これだけならまだどうということはなかったのだが、この検査をすることが決まった直後、同じ検査中に医療ミスで死者(!)が出るという事故があり、それが恐怖をますます加速させることになった。

そして迎えた一日目。

手順書によれば朝7時に「検査食」の朝食を摂らなければいけなかったのだが・・・、いきなり寝坊した! もう昼過ぎじゃん!!

…というわけで、開始早々「朝食抜き」という大失態。前途多難。

さてその「検査食」。昼食のメニューはレトルトパックのお粥(ふりかけ付き)と、粉末のすまし汁。食べられなかった朝食もこれとほぼ一緒。味は当然全く期待はしておらず、無脂肪無繊維ということで、さぞかし「味も素っ気もない」ものだろうと覚悟していたのだが・・・。あ、意外にイケる。そりゃ「うまい!」と随喜の涙を流して歓喜する程のものではないけれど、想像していたよりはよっぽど「食える」。製薬会社も最近は努力しているものと見える。

しかし、いかんせん量が少なすぎる。おまけに消化のよいお粥ということも手伝って、すぐに腹が減る。6時の夕食が待ち遠しい…。

そして、待ち焦がれた夕食の時間となった。

しかしその夕食は、量の少なさに更に輪を掛けて、ポタージュスープと粉末ジュースのみ! これで翌日の検査まで20時間以上もたせなければいけない・・・。これはかなりツライ。

味のほうは、まあ「そこそこ」。腹減ってるからなんでもうまい。スープに香辛料をかけたくなったが、刺激の強いものはイカンだろうと、我慢する。

当然これだけでは足りないだろうと思っていたのだが、これが意外に腹がふくれる。「オオバコ」みたいな、胃の中で膨らむ成分でも入っているのかな?とりあえずしばらくはこれでもちそうだ。ちょっと安心。

夜になり、いよいよ下剤を飲み下す時間がやってきた。

下剤は2種類。最初に、牛乳瓶のような容器に入った液体状のものを飲み、その後小さな錠剤を飲む。

まずは液体。

ひとくち口をつけるが・・・、うげっ!なんぢゃこりゃ!!すっぱい!!!

これが恐ろしくマズイ! しかもかなり大量に飲み干さなくてはいけない。

半泣きになりながら、時間をかけて少しずつ飲むしかなかった。

そして錠剤も飲み、就寝時間となるわけなのだが、寝坊したもんでなかなか眠れない。

そうこうしているうちに、「第一波」がやってきた!

しかし薬はよくできたもので、腹をこわした時のような、あの堪え難い苦痛が全くない。

定期的に「波」がやってきて、すんなりと「出る」。非常に爽快だ。

これなら「何度でも」大丈夫。

しかしここでふと疑問が頭をよぎった。

「これじゃ寝てられないじゃん!」

果たして無事眠りに就くことはできるのか!?

そして「バリウム尻穴注入」の運命や如何に!!

     ---後編につづく---

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食べられなかった朝食