チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

吾輩は主婦である

さあ久しぶりにずっと書きたくてウズウズしていた昼ドラ(このドラマは昼「メロ」じゃねえな)ネタいってみよ!!!

そもそもは4月から始まった『偽りの花園』。昼メロの名作『真珠夫人』『牡丹と薔薇』以来の巨匠中島丈博作品ということで始まる前から楽しみにしていた。

途中までは昼メロ最高傑作である『貞操問答』には及ばないとしても、特異な登場人物と破壊力は『真珠夫人』『牡丹と薔薇』と同じくらい、いやひょっとすると超えたんじゃないかと思うくらい面白かった。

それが中盤あたりから何故か急激に失速。俺が昼メロに求める最大のポイントは「笑い」なのだが、その肝心な要素が全く無くなり、ただの「笑えない」ドロドロドラマに成り下がってしまった。中島作品に限ってこんなことはないと思っていたのだが・・・。

最も愛すべきキャラクターだった早瀬川家の人々が出てこなくなり、子供を監禁したり殺そうとしたり、みわこの最期があまりにも悲惨だったり、これじゃ笑う所ないわな~。

と、そんなところへ別局で新番組『吾輩は主婦である』が始まった。そう、クドカン昼ドラ初進出ということでこちらも始まる前からとても楽しみにしていた。

しかも主演は斉藤由貴!!!

「さいとうゆき」・・・この響きに甘酸っぱいノスタルジーで胸を締め付けられずにいられない人は俺たちの世代では少なくないはずだ。

「卒業」「初戀」「情熱」という松本隆筒美京平という黄金コンビによる初期の名曲。「白い炎」「悲しみよこんにちはそして何より「MAY」はすばらしくいい曲だった。

その世界を一手に支えていたアレンジャー武部聡志の手腕も忘れてはならない。

ある種はかなげな切なさを表現した楽曲と歌は他の追随を許さなかった。孤高感すら漂う異色のアイドルだった。

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俺にとっては近所のレコード屋さんのおっちゃんに「『斉藤由貴のおしゃべりレコード』入ったよ!」と行くたびに勧められるのを必死で断った思い出。

「俺は斉藤由貴の歌が好きなんであって「おしゃべりレコードには興味ないんだよ!!!」と言いたかったが言えなかったあの日。

おそらくは俺の為にわざわざ仕入れてくれたであろうおっちゃんの優しさの前にとてもそんな事は言えなかった。ゴメンよおっちゃん!

今回ついに主題歌で歌手復帰。あの声は健在だった!!!

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・・・語りだすと止まらなくなるので斉藤由貴の話はこの辺にしてドラマの話。

そんな大きな期待を持って見始めたのだが、一回目でいきなりコケた。なんだこのヌルいホームドラマは!?あまりにもヌルすぎる!!!

その後訪れる「非日常」を効果的に演出する為に「日常」をことさら強調している演出だということはわかってはいたが、イタくてイタくてとても観ていられず、最初の数回で一旦リタイアしてしまった。

しかし、夏目漱石が主婦に乗り移るという本編が始まってからは俄然面白くなっていた!

毎回息もつかせぬエピソード連発でひたすら笑い転げている。俺の最も苦手な分野のホームドラマで腹抱えて笑い転げるなんて思ってもみなかったよ。さすがだぜクドカン!!!

登場人物もみんなサイコーだ。特にやすこ!誰だあの役者は!!??

斉藤由貴もノリにノッている。当初は空回りしていてどうなることかと心配したがよかった。

この枠はあの昼メロ最高傑作『貞操問答』と同じ「愛の劇場」枠。マンネリスパイラルに陥っている感のある東海テレビ枠と比べてこちらは頑張ってるな~。意欲的な作品を次々と送り出している。

・・・とここまで書いたが、実は全て後追いで観ているのだ。

最近テレビをゆっくり見る時間がほとんど取れない。特に昼ドラは毎日しかも二本録っているのでHDDに溜まってゆく一方だ。

吾輩は主婦である」は面白いので一生懸命観ているけれど、それでも常に10日くらい前のを観ているので、今こうして書いているのもかなり話題的に乗り遅れているのかもしれない。

「偽りの花園」に至っては「吾輩」に食われてすっかり消化が止まってしまった。時代は戦後になり、俺の大好きな増田未亜が出て来てやっと面白くなりそうなところだったのだが、もう7月ってことは番組自体終わってるじゃん!!!

一体どうなっているんだろう?全部見終わったら改めて感想書くね。って一体いつになるんだ???