チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

歴史の審判

鳩山総理が辞任する。

ようやく・・・。

去りゆく人をあれこれ言いたくはないが、民主党鳩山政権がこの国にもたらした災厄を考えるにつけ暗澹たる気持ちになる。

後世においてこの人は一体どんな評価をされているだろう。

まずは我が国史上最低の総理大臣である事は間違いない。

考えたくない事だが、もし万が一将来この国が滅んでしまうようなことがあったら、その最大の原因となるきっかけを作った人物として永遠に歴史にその汚名を語り継がれるだろう。

鳩山さんを知る人が皆「鳩山さんはいい人だ」というが、ちょっと違うと思う。

この人は「みんなにいい人と思われる自分」に酔う典型的なタイプだと思う。

「自分は傷ついた人の気持ちがよく分かる。

弱い人の気持ちを汲み取ってあげることができる僕ってなんて素敵♪」

っていうよくいるタイプ。

だからあちこちでいい顔をしてしまう。

実生活でもこういうタイプはつけ込まれるし、ましてや国を代表する総理大臣なんてとんでもない。

「友愛」だの「思い」だの「いのちを守りたい」だのといった、少女漫画のようなお花畑的思考で政治は通用しないという事をようやく理解しただろうか?

日本国民もこれで思い知っただろうか。

もう手遅れだが。

普天間問題一つとっても、結局現行案に戻ったがその間に失ったものは計り知れない。

引っ掻き回すだけ引っ掻き回して寝た子を起こした上に日米関係までも取り返しのつかない事にしてしまった責任は一体どうするつもりなんだ。

辞めたからといって済む問題ではない。

最悪だ。

辞める原因のもう一つに「政治とカネ」を挙げていたが、今さら何を言ってるんだ。

鳩山さんと小沢さんの政治資金問題は、今に始まった事ではなく、去年の総選挙前から発覚していた。

脱税総理と金権幹事長、それを承知で選んだのは日本国民なのだ。

今、鳩山政権の問題点はひとえに鳩山総理の個人的資質というムードになりつつあるが、ちょっと待ってくれ。

確かにそれも大きな問題だったが、それによって民主党という政党に根本的にある本質的な問題が隠されてしまってはいけない。

去年の選挙前から民主党の持つ本質的な危険に警鐘を鳴らしている人はいた。

自分も非常に危機感を感じ、微力ながら精一杯ここでその声を上げていたつもりだ。

しかしその声はあの異常なまでの「政権交代」の連呼の前にかき消されてしまっていた。

民主党を批判するものは人にあらず、あたかも「政権交代したおかげで僕にも彼女が出来ました」と言わんばかりの異様な雰囲気だった。

鳩山さんは間違いなく史上最低の総理だが、その総理を選んだのは他でもない日本国民なのだ。

批判をするのは簡単だ。しかしそれには責任を伴う。

その自覚を国民一人一人がしっかりと持たない限り、また同じ過ちを繰り返すことになる。

いい政治も悪い政治も、それを選ぶのは我々国民なのだ。

後世の歴史の審判に耐えうる判断を一人一人がしなければならないのだ。