チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

松任谷由実 TIME MACHINE TOUR 日本武道館

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昨日のユーミン武道館から一夜明けても未だその余韻から醒める気配がない。

とにかくその舞台装置、演出、衣装、そして何より優れた楽曲、これほどあらゆる方面で観客を楽しませてくれるエンターテインメントショウは他を探しても中々ないのではないだろうか。

まず1曲めの『ベルベット・イースター』から、前回去年の11月に静岡で観た時よりもよく声が出ていて、長いツアーを経ての進化と好調さを感じた。
自分にとっても、前回はまだユーミンを聴き初めの段階だったが、その時よりもより楽曲を聴き込んでいることによって、今はそれぞれの曲への思い入れ度が格段に違っていたこともあり、より深くユーミンの世界に没入することが出来た。

今回のツアーはセンターステージという特性もあり、全体を俯瞰することでどの席からも楽しめるという工夫が凝らされていて、前回は2階席からでも十分満足できたが、今回は何とアリーナ10列目という信じられない良席で、ユーミンの表情まで手に取るように拝むことが出来た。

あと特筆すべきは音響の素晴らしさ。それぞれの楽器からコーラスに至るまで一つ一つの音の分離が良くて隅々まで聴き取ることが出来た。

ライブの構成は、ユーミンのこれまでの45年間のライブの集大成と言うべきもので、当時のことを知らない自分にも楽しめたが、昔からのファンにはたまらないものだったことだろう。

ラストにユーミンが涙ぐみながら(?)声をつまらせ観客に対して感謝の言葉を述べるシーンでは、「いやいやいやいやいやいや!何をおっしゃいますか!こちらこそですユーミン様!」と声をかけたくなった。
これほどの長い間に渡って常にトップシーンに立って多くの人々に夢と希望と愛を与えてきてくれた生ける伝説のような方からのこのお言葉である。これに感動せずにいられようか。
特にユーミンを聴き始めてまだわずか数ヶ月のにわかファンの自分にとっては、「ここまで続けてきてくれて本当にありがとうございます、お陰で間に合いました!」と感謝の言葉しか出ない。

あまりにライブが良かったので、最終日の今日も続けて観たいくらいだった。

これからはその生ける伝説のお姿を見逃すことなく、常に追いかけていきたいと思う。

輝けるユーミンのヒストリーに間に合うことができて本当に良かった。