チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

稀勢の里引退

稀勢の里がついに引退した。

最後の引き際は決して潔いとは言えず、やや晩節を汚してしまった感があったが、若い頃から注目され、期待され、大きなプレッシャーの中、よくぞここまで孤独と不安と批判に耐えて頑張ってきたと思う。

彼のあまりに愚直さ故に、つねにどこか足りない、届かないもどかしさ。
これに多くのファンは感情移入し、一喜一憂し、喜びや悲しみを一緒に体験してきたのだろう。
そういう意味ではこれほど愛されたお相撲さんもあまりいないのではないか。

個人的には大関昇進の時も横綱昇進の時も星が足りず、正直甘い昇進だったと今でも不満に思うし、それが故に成績不振の際の「ほら見たことか」という批判の大きな理由にもなってしまった。

何より不運だったのは、横綱昇進直後、連続優勝してそんな不安と不満を全て自らの力でふっ飛ばすかに思えた矢先の致命的な大怪我。
結果これにより、その後の相撲生命を絶たれてしまったのは本当に気の毒というほかない。
どれほど無念だったであろうことは想像するに余りある。

しかし横綱として結果を残すことは出来なかったとはいえ、多くの人の記憶に色々な意味で残る横綱であったことは間違いない。

長い間お疲れ様でした。そしてありがとう。

 

今更ながらの後追いで聴くユーミンアルバムレビューーその9ー(2004-2011)

最近になってユーミンを聴き始めた自分にとって、先日の紅白歌合戦出場は非常にタイムリーだった。
とはいえ、最近の彼女の生歌には不安のほうが大きく、生出演には半信半疑だった。
しかし蓋を開けてみたら、そんな不安はどこかに吹っ飛ぶほどのさすがのスターのオーラとエンタテイメント性で本当によかった。
本編で披露した『ひこうき雲』と『やさしさに包まれたなら』もよかったが、特にラストのサザンオールスターズのステージに乱入して桑田佳祐と『勝手にシンドバット』を歌ったシーンは、昭和と平成という二つの時代を駆け抜け、また新たな時代に突入しようとするこの稀代の二つの才能にひれ伏す思いだった。まさに平成最後の紅白にふさわしい歴史的シーンだった。いいものを観た。

さて、アルバムレビューに戻ろう。
2000年代になり、アルバムのセールスは激減してしまったものの、ここ数作はそんな中でもしっかりと高クオリティの作品を作り続けてきたユーミン

年齢もいよいよ50代に入り、更に円熟した作品を生み出してくれるのか、楽しみだ。

 

33. VIVA! 6×7('04)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181220181312j:plain

冒頭、古い洋画の台詞のようなSEから始まり、田島貴男とのデュエットのスウィートソウルナンバー『太陽の逃亡者』、続いてゴージャスなアレンジのスパイ映画のような『恋の苦さとため息と』と来れば、まるで『女王陛下のピチカート・ファイヴ』を彷彿とさせる。
続く『Choco-language』の「イェイイェイウォウウォウ」コーラスもレトロな雰囲気を醸し出して中々面白い。

しかしそういうコンセプトアルバムかと思うのはここまでで、あとの曲は残念ながら正直もう一つ印象に残らない。

田島貴男とのデュエットも、もう一つハマっているとは言えない。

個人的にはやや低調に感じたアルバム。

【この1曲】

『霧の中の影』

そんな中から1曲を選ぶのも難しいが、強いて挙げるならばこの曲か。
ユーミン安定安心のバラード。

 

34. A GIRL IN SUMMER('06)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181220181327j:plain

しかしここで終わらないのがユーミンの底力。

これまでもそうだったが、基本的にクオリティの高い歴代ユーミンのアルバムの中でも、やや低調アルバムの次は必ず巻き返してくれる。
その例に違わず、今回も素晴らしいアルバムを作ってくれた。

 まず冒頭の波の音SEから始まり、そこに静かにフェードインしてくるストリングスとともに始まる1曲目の『Blue Planet』のイントロからもう一気に心引き込まれる。

そして2曲めにしていきなりこのアルバムのピークが訪れる『海に来て』。

それに続く『哀しみのルート16』は現代版サーフミュージックという感じで、ミュートギターの刻むリズムとアームを多用するサーフギターの音色が心地いい。

『もうここには何もない』は特に気合のこもったカッコいい曲。
「未来はいつもあとから来ては全てをさらっていく」という歌詞も冴え渡っている。

ユーミンといえば巧みな転調が魅力の一つだが、小室哲哉のような唐突な転調とは違い、必ず流れを伴った自然な転調なので、転調したことに気づかないこともあるくらいなのだが、『虹の下のどしゃ降りで』の転調は珍しくそんな中でも意外性を持つかなりインパクトの強いもの。
キーで言えばB♭からAそしてGそしてCという流れなのだが、そこにそれぞれのキーの基音となるトニックコードが一度も出現しない(多分意図的に)ので、一聴しただけでは調性の混乱が起きる。
ちなみにコードの流れは
E♭M7onF - B♭M7onF - E♭M7onF - Em7 - Bm7 - E13 - Bm7 - E13 - Am7 - D13 - Dm7onG
となるのだが、手元に楽器がある人は是非この流れを弾いてみてほしい。癖になるくらいに気持ちいい。よくもまあこんな流れを考え出すものだ。

 捨て曲なしのままラストの『Smile again』はビートルズテイストで、サビ前のギターのフレーズがかつての『セシルの週末』を思い出させて、古いファンも喜んだのではないだろうか。

うら寂しい曇り空の海のジャケットのイメージの通り、全編を通して憂いを帯びた落ち着いたトーンの良曲が並び、トータルアルバムとしての完成度も非常に高い。

2000年代にして、かつての80年代の名作に肩を並べる傑作が生まれた。
ユーミン実に52歳。その才能は枯れることを知らない。

ユーミン昔は好きだったけど最近はどうもなぁ」という人に是非聴いてもらいたい。

 

【この1曲】

『海に来て』

イントロの波の音を切り裂いてドラムのフィルからイントロが始まり、ふくよかなストリングスとボリュームギターが交互に押し寄せる波を表現するかのように次々と現れ、そのすべての音が心地よく、快感中枢をこれでもかと刺激してやまない。

サビの内声部で木の葉が舞い散るようにハラハラと下降していく柔らかいアナログシンセのフレーズがたまらなくいい。

最後はストリングスの穏やかな旋律に包まれ、再び波の音とフェードアウトしてくところまで本当にパーフェクトなポップミュージック。素晴らしい。

それにしても「微笑めるように」という日本語は初めて聞いた。

 

 35. そしてもう一度夢見るだろう('09)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181220181342j:plain

前作が久しぶりの傑作だったことで今作も期待して聴いたが、『Flying Messenger』 や『Judas Kiss』などユーミンらしいいいメロディの曲もあるが、うーむ、今回は全体的に低調か…。

とはいえ『Bueno Adios』ではタンゴに挑戦したり、『黄色いロールスロイス』では加藤和彦とデュエット(ほぼ加藤和彦生前最後に近い音源らしいのでそういう意味では貴重ではあるが)したりと色々工夫してはいるのだが、どうもパッとしない。
そもそもユーミンはこれまでデュエットだったりコラボだったりフィーチャリングだったり何人かとやっているけれど、どれも成功しているとは言い難い。
なんでかな?ユーミンの個性が強すぎて他人と合わせられない??

全体的にスネアのピッチが高い曲が多く耳に痛いことも気になる。

 

【この1曲】

『人魚姫の夢』

このアルバム、イマイチかな…と思っていたら、最後の最後の『人魚姫の夢』でぶっ飛んだ。

過去のユーミンの数多の名曲に肩を並べる素晴らしい曲ではないか!
これがあるからユーミンはあなどれない。これ一曲でこのアルバムの価値は一気に上がった。

メロディ、アレンジ、歌詞、すべてがうっとりするほど素晴らしいが、特に最後のサビ直前の、ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッタカトントコトンというひたすらスネアとフロアタムを2小節に渡ってクレッシェンドしながら8分で連打するだけという、これ以上ないシンプルなフィルインが最高にドラマチック。
このフィル、以前にも聴いたことある気がするけどどの曲だったっけ…?

 

36. Road Show('11)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181220181351j:plain

個人的にもう一つの印象だった前作に比べ、『ひとつの恋が終るとき』『コインの裏側』『ダンスのように抱き寄せたい』といった佳曲もあり、ユーリズミックスのような出だしからいきなりポップなサビになる『今すぐレイチェル』も面白いし、『太陽と黒いバラ』ではビブラートをビンビンに効かせてユーミン全キャリアの中でも最もドスの利いたド迫力の歌唱を聴かせてくれたりと、聴きどころはたくさんある。
声もこのアルバムではかなり出ていてコンディションもいいようだ。

ただ、それぞれの曲はまずまずいいんだが、どうも以前あったようなユーミンならではの「うわーこう来たか!」と思わず唸ってしまうような部分が薄れ、曲がみんな妙に素直になってしまったような印象を受ける。

よく言えばシンプルでストレートとも言えないこともないのだが、個人的にはやや物足りない。

 

【この1曲】

『ダンスのように抱き寄せたい』

ここはやっぱり安心安定のユーミン節のこの曲。
年齢相応の歌詞と味わいがよく出た曲。

 

ongakubakufu.hatenablog.com

今更ながらの後追いで聴くユーミンアルバムレビューーその8ー(1997-2002)

90年代に入り、『真夏の夜の夢』『Hello,my friend』『春よ、来い』と続けざまに大ヒットを飛ばしたあと、そう言えば自分の記憶ではパッタリとユーミンの曲の印象は残っていない。

実際、当時はドリカムなど若手の台頭があり、一気に世代交代の波が押し寄せたようで、ユーミンの売り上げも急激に降下してしまったようだ。

確かに前2作はやや低迷感を感じるものがあった。

当然危機意識は持っていたと思われるが、その意欲が空回りしてしまっている感じ。

ユーミンはこのまま過去の人となり、終わってしまうのか?と、当時の多くの人は考えたかもしれない。

29. スユアの波('97)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181204221816j:plain

ところがどっこい、ユーミンは終わってなんぞいなかった。 

一曲目の『セイレーン』の軽快なリズムの爽やかなギターサウンドから、ユーミン流スペクターサウンドの『Sunny day Holiday』、グッとくる泣きのメロディーの『夢の中で~We are not alone,forever』、極めつけの名曲『きみなき世界』、Beach Boys風(実際歌詞に「Good Vibration」が出てくる)の『パーティーへ行こう』の前半5曲の流れは非常に心躍らされる。

時をかける少女』の歌詞はそのままでメロディをまるっと付け替えた『時のカンツォーネ』も、メロディなんていくらでも生み出せるのよ!と言っているようで面白い。

いや〜このアルバムいいねぇ。
堂々たる楽曲と生楽器主体のふくよかなサウンドは自信と風格を感じさせる。

ただ前半の充実度に比べて後半がやや弱いかな…。

 

【この1曲】

きみなき世界

Stingの『Englishman in New York』を彷彿とさせるレゲエのリズムで歌われる悲しい歌。

淡々と刻まれるオルガンのリズムに、ストリングスとガットギターが更に物哀しさを強調する。

 

30. FROZEN ROSES('99)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181204221745j:plain

更に好調は続き、このアルバムも良曲がずらりと並んでいる。
特にアレンジ面ではラップあり、ギターポップあり、高速ビートを刻むボサノヴァあり、インドあり、ジャズあり、レゲエありと、非常にバラエティに富んでいて攻めている感じ。 
特にストリングスのスリリングな使い方が際立っている。
かといって尖っているわけではなく、全体のサウンド的には円熟した優しさに包まれている。

この頃になるとユーミンも、以前のように売り上げを気にせず、やりたいことをやっている感じで非常に好ましい。

このアルバムも大好き。

ただ声の変化(「劣化」とは言いたくない)は更に進行し、その少しディストーションのかかったような声は一種独特の凄みと迫力を増している。
…と好意的に受け取ってしまうのはもしかすると俺も「ファンの贔屓目」に陥っている可能性もあるのかな?(^o^;)

 

【この1曲】

『Rāga#3』

バラエティに富んだ良曲揃いの中でも極めつけはこの曲。
以前からか少しずつ見え隠れしていたユーミンのインド趣味がここで爆発。

電子音とブレイクビーツと歪んだギターと加工された呪術師のような声が、得も言われぬカオスな世界を生み出していて、何度も聴きたくなるほど味わい深い。

サビでおもむろに出てくるおおたか静流のコーラスがまたいい。

これはこの時期でないと生み出せなかった世界だろう。
ユーミンはまた新たな音楽の世界に足を踏み入れた。

 

 31. acacia('01)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181204221740j:plain

 2000年代に入っても好調は続き、ついには収録曲も一気に増えて14曲入りの意欲作。
創作意欲の高まりと絶好調さがうかがえる。

『TWINS』はAABAという構成で、同じフレーズを執拗に繰り返すがそれが非常に印象的でクセになるのが、かつての『20minutes』を彷彿とさせてとても大好き。

荒井由実が現代に蘇ったような『Lundi』もとてもよい。

どれもかなりの名曲揃いで、14曲あっても全く長く感じない。

ここにまたユーミンの堂々たる名盤が生まれたと言っていい。

2000年代のユーミンもまだまだ大丈夫!

 

【この1曲】

acacia [アカシア]』

名曲揃いのこのアルバムの中から1曲だけを選ぶのは非常に迷ってしまうが、「ユーミンらしさ」に溢れているのがこの曲。

サビの一発目のコードが Ⅴm7/Ⅰ というところが実にユーミンらしく、一瞬にして彼女の世界が眼前に広がる。


32.Wings of Winter, Shades of Summer('02)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181204221808j:plain

1980年の『SURF&SNOW』VOL.2と銘打たれたアルバム。

たしかに夏の海と冬の雪をテーマにした曲が並んでいるが、そこにはあの頃のような多幸感に溢れた浮かれた能天気さは一切なく、喪失感や過去を振り返るしみじみとした感情が歌われていて、そこに22年の年月の経過がかなり強いコントラストで表現されていて実に味わい深い。

サウンドも堂々とした落ち着いた風格が漂っておりとても心地良く、それぞれいい曲だが、全体を通したイメージはやや地味で、曲数も7曲と少ないこともあり、前作のような圧倒的な満足感には及ばない。

 

【この1曲】

『雪月花』

ユーミンのソングライターとしてのテクニックをこれでもかと詰め込んだ素晴らしいメロディーで、歌詞はいつになく情緒的で、歌も珍しく感情を込めて歌いこんでいる。

歌声も安定していて、この年齢なりの表現の仕方をしっかりと体得した感じで、余裕すら感じる。

 

ongakubakufu.hatenablog.com

  

J☆Dee‘Z YEAR-END PARTY!!!2018

f:id:ongakubakufu:20181217033552j:plain

12月14日にShibuya TSUTAYA O-WESTで開催された『J☆Dee‘Z YEAR-END PARTY!!!2018』に行ってきた。

チケットは早々にSOLD OUTしたようで、自分が入場した頃にはもう後ろまで一杯で、最近の急激なJ☆Dee'Zの認知の広がりと盛り上がりを実感する。

会場の期待が最高潮に達したところで始まったライブ冒頭は3人のダンスパートから始まり、いきなり『Fun Time Funk!!!』『君にStrike』という俺の大好きな真っ黒なファンキーナンバー2連発で一気に心を持っていかれた。
まるで「これがこれからのJ☆Dee'Zの目指す路線だよ!」と高らかに宣言してくれたようで個人的にはとても嬉しかった。
『君にStrike』の大サビのNonoの「アウトでもセーフでもない微妙な関係〜」が色気すら感じる妖しさムンムンで実にたまらない。
欲を言うならもっとリバーブをサービスしてとろけさせてほしかった所。

その後もノリノリナンバーからミディアムバラードまで怒涛の名曲連発。
聴いていて思うのは改めてJ☆Dee'Z曲は本当にいい曲ばかりだということ。
これなら初めて聴く人でも間違いなく心を掴むことが出来るだろう。

そして何より3人のパフォーマンスの向上のスピードの半端なさ。
J☆Dee'Zのライブを見るのは8月以来4ヶ月ぶりの3回目だったが、毎回観るたびにその急激な歌の上達とダンスのキレには目を見張る。

今回も3人それぞれの歌唱力はもちろん、ダンスで激しく動きながらでも全くブレることのない安定感のある発声と、何よりそんな中でもハーモニーのバランスをそれぞれの声量で自在にコントロールする技術の高さに唸ってしまった。

中盤お召し替えタイムで登場したゲストの11歳の超絶天才ウクレレ奏者近藤利樹くん、全く予想していなかったが、彼が実に素晴らしかったことを付け加えておく。
これまた渋い選曲の『コーヒールンバ』のカッコよさにはシビレた。今後要注目。

近藤くんとのコラボをはさみ、後半は3人それぞれのソロコーナーから。
それぞれの個性が発揮されていてどれも良かったが、やはりここでもNonoの『ひまわりの約束』の情感こもった歌声ににしみじみ聴き入ってしまった。

ライブ終盤はもう怒涛のダンスナンバー連発。
客席も一体になって盛り上がる盛り上がる。

こんな中にあって特筆すべきはMOMOKAの歌の安定感。
激しく踊りながらでも音程の確かさは素晴らしく、特に『Answer』でのMC後の静寂のあと、何のガイドもなくおもむろに発せられる「夜空に今」のスパーンと決まった正確なピッチがとても気持ちいい。
三人のハーモニーのピッチが怪しくなる場面でも、MOMOKAを基準に二人が合わせるようにしているようですぐに復活する。
発声も以前と比べて喉が開いて余裕が出てきたので声量も増し、その持ち前の伸びやかな歌声はライブでは実に頼もしい存在になった。

amiのひときわ目を引く存在感はますます凄みを増している。
その真剣な表情と眼力と魅力的な笑顔のコントラストとギャップには誰しも夢中になってしまうだろう。
最近の急激な歌の進化も素晴らしく、3人の歌のレベルが揃い、名実ともに他に例を見ない歌、ダンス、そしてルックスの3拍子揃った堂々たるボーカルアンドダンスグループとなったと言えるだろう。

アンコールでは待望の1stアルバムリリースが発表され、更には春のツアーの追加公演も発表された。
来年にはジェイディーズのさらなる飛躍が期待され、こんなライブハウスで観られるのも今のうちだけだろうな〜。

ラストの名曲『Melody』では撮影OKとなったが、この素晴らしさを目に焼き付けたく、途中カメラを構えるのも忘れて聴き入ってしまった。

前回のクアトロは自分の位置だと低音が回ってしまってやや聴きづらかったが、今回はそんなこともなく、スッキリしたとてもいいバランスで聴くことが出来た。
今回もバンドの演奏は鉄壁で、特にグルーヴ感があったように感じた。
素晴らしいバンドに拍手。

 ライブが全部終了しても、J☆Dee'Zのライブは非常に満足度が高く、12月の寒空の下でもとても心地よい爽やかな気分で帰路につくことが出来た。

本当に素敵なライブでした。ありがとう!

観るたび進化を遂げるJ☆Dee'Zにこれからもますます注目していきたい。

 

f:id:ongakubakufu:20181217033626j:plain

 

リアル流星のパノラマ

東京でのライブから日付が変わってから帰宅。
今日は雲が多いので楽しみにしていたふたご座流星群はあきらめようと思っていた矢先、自宅の前で車の窓から特大の流星目撃。

これはもしかして!?と予感がして、ダメモトで厳寒重装備で近くの公園へ。
しばらく我慢して見上げていると雲はみるみる晴れ、夜空を無数の流星が飛び交っている!

それこそ星が降り注ぐようだった17年前のしし座流星群には及ばないが、それでも感覚的には大体1分間に1個くらいのペースで流れていたので、こんなに凄いのはあれ以来の大当たり!

17年ぶりの流星のパノラマ。

もうあんな体験は二度とできないと思っていた。

気温はマイナス4℃。あきらめないでよかった。

f:id:ongakubakufu:20181215052042j:plain

紀平梨花時代到来

さてさて紀平梨花ちゃんGPファイナル制覇の衝撃からいまだ醒めやらず。
去年のジュニア時代からトリプルアクセルは飛んでいたし、いずれはフィギュア界を背負って立つ存在になるとは思っていたが、まさかシニア1年目からロシア勢を打ち破って世界の頂点に立ってしまうとは正直思わなかった。
トリプルアクセルももちろん凄いが、彼女の場合決してそれだけではなく、驚いたのは通常1年目は低く抑えられがちな演技構成点があのザギトワにほぼ負けていなかったこと。

ザギトワも決して本調子という感じではなかったが、演技構成点でここまで迫られてしまうと、全盛期の短いロシアっ娘ということもあり、来季以降はどうなるかわからない。

五輪金メダリストソトニコワを始めとしてラジオノワもポゴリラヤも今季はGPシリーズの出場はなく、どこへ行ってしまったのか…。(一番好きだったリプニツカヤは引退してしまった)
そんな中で我らがトゥクタミシェワたんの復活は嬉しい。

心配なのはメドベージェワ。ロシアのエテリコーチから離れカナダのオーサーコーチの元に拠点を移したことでまだまだ変化の途上とは言え、今季の演技は一体どうしたことか。昨季までのオーラがすっかりなくなってしまった。

しばらくはこの紀平梨花ちゃんの快挙の余韻に浸っていたいが、彼女とて決してうかうかしてはいられない。
来季以降は恐るべき4回転のトゥルソワ、シェルバコワをはじめ驚異のロシアっ娘ジュニアたちが続々と上がってくる。
紀平さんも4回転はもう既に練習では飛べているので来季以降は当然組み込んで勝負することになるだろう。
これからもますます女子フィギュアから目が離せない。

 

今更ながらの後追いで聴くユーミンアルバムレビューーその7ー(1993-1997)

80年代後半から90年代にかけてのバブル絶頂期のバカ売れ時期を過ぎ、社会的にはバブルは弾けるも更なるセールスを求められる中、新たな音楽を探求し続ける試行錯誤の時期に入った感がある。

さて、そんな状況で90年代のユーミンは一体どんな作品を作っていったのだろうか。
非常に興味深い。

 

25. U-miz('93)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181114040414j:plain

2作前の『DAWN PURPLE』あたりから作風に現れ始めたワールドミュージックエスニック風味が、ここでついに大ヒット曲『真夏の夜の夢』として一気に結実する。

当時はよくわからなかったが、こうして時系列で聴いていくと、この曲の衝撃度がよくわかる。
曲調といい歌い方といい、これまでのユーミンからはちょっと想像つかない大転換だったのだな。
おそらく以前からのファンは当時この変化にかなり驚いたのではないだろうか。
それでも大ヒットさせてしまうという所がまさにユーミンユーミンたる凄い所。

この『真夏の夜の夢』のインパクトと完成度があまりにも強烈なこともあってか、このアルバムは他の曲の印象がすっかり霞んでしまっている。

色々と新たな試みをしようとしているのはわかるのだが、やや迷走気味で、成功したのは『真夏の夜の夢』だけだった、という感じ。

 

【この1曲】

真夏の夜の夢

というわけで一曲を選ぶとしたらもちろんこの曲。 

言わずと知れたユーミン最大のヒット曲だし、この曲が主題歌だったドラマも観ていたので自分もよく知っている曲だが、正直当時はアクが強すぎてあまり好きではなかった。
しかし今聴くとキャッチーで本当によく出来たいい曲だとわかる。
おそらく自分もここまでの全アルバムを聴いてきて「ユーミンの曲の楽しみ方」をしっかりと掴んだということもあるだろう。
アレンジに関しても、当時松任谷正隆氏が多用していてやや食傷気味だったオーケストラヒットが、この曲にはバッチリハマっている。
「冬彦さ〜ん!」あ、これは「マリオさ〜ん!」の方か。

 

26. THE DANCING SUN('94)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181114040448j:plain

しばらく迷走が続いていた中、ついに『真夏の夜の夢』の大ヒットで自信を取り戻したユーミンが満を持して世に送り出したのが、大ヒット曲『Hello,my friend』。
やや変化球気味だった前作『真夏の夜の夢』に対して、こちらは原点に立ち返ったかのような下降ベースの堂々たるポップスの王道で、漲る自信をひしひしと感じる。

しかしこれだけにはとどまらず、更に続けざまに送り出したのが、ユーミンの生涯を通じての代表作と言っていい『春よ、来い』というのだからこの時期の充実ぶりは凄まじい。

そんな大ヒット曲2曲が収録されているというだけで充分に名盤と呼べるのだが、それ以外の曲もこの時期の好調さを反映してかなりのクオリティを誇る。

中でも忘れてはならない重要曲が『砂の惑星』だろう。
近作見られていたワールドミュージックエスニック趣味が、『真夏の夜の夢』を経て更にここに深化している。
このアルバム全体を聴いて気付くのは、ユーミンの声や歌い方がこれまでとは変わりつつあるということ。
まあ若い頃からおばあちゃんのような不思議な声ではあったが、そんな中に時折見せる可憐な表情にキュンとさせられていたのが、このあたりになるとその可憐さが影を潜める。
特にこの曲などでは、ユーミン特有のちりめんビブラートをあえて強調し、更にホーミー的発声をまじえることで、さながら呪術師の老婆のような得も言われぬ妖しさを際立たせている。
この変化は、おそらく加齢的な声の変化が大きかったのだろうが、それを逆手に取って新たな表現の世界を手に入れるという、転んでもただでは起きない強かさが実に素晴らしい。
当時の自分はこの声がどうも受け付けなかったのだが、ユーミンの歌の楽しみ方を知った今では何とも言えず味わい深いものだ。

 久しぶりに90年代のユーミンに堂々たる名盤が誕生した。

 

【この1曲】

『春よ、来い』

『Hello,my friend』も名曲だが、やはりここは『春よ、来い』にとどめを刺すだろう。。

近作のワールドエスニック趣味で無国籍調の曲が多くなってきたが、それが最終的にたどり着いて結実したのが、自らの生まれ育った「和」だったということか。
その純日本的「和」を表現するのに、安易に琴や尺八などの和楽器を使わずやり切るところに、松任谷正隆氏の心意気を感じる。

耳に残る印象的なピアノのイントロからラストの童謡『春よ来い』のコーラスに至るまで、どこを切っても完璧な紛うことなき名曲中の名曲。

 

 27. KATHMANDU('95)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181114040525j:plain

前作は久しぶりに入魂の傑作だったが、ここではやや力が抜けて趣味に走った感じで、例によってワールドミュージックエスニック風味があらゆる場面で全開。

特に『真夏の夜の夢』〜『砂の惑星』と繋いできた路線を受け継ぐのが『輪舞曲(ロンド)』。
これもまたコッテリしたむせ返るようなエスニックの香りがする曲。

そんな中にあって『Baby Pink』『Delphine』『Midnight Scarecrow』『Walk on,Walk on by』などはかつてのユーミンを彷彿とさせるような作風をアシッドジャズなど新しいアレンジで彩った楽曲で、古くからのファンは一安心したのではないだろうか。

とはいえ前作に入魂しすぎて力尽きたか、今作は全体的にかなり地味で印象に残らない曲が多い。

声の変化は前作から更に進行していてやや心配なレベル。

【この1曲】

『Walk on,Walk on by』

中々一曲を選ぶのも難しい楽曲群だが、敢えて選ぶならばこれか。
バカラック風味満載のアレンジで、メロディはかつてのユーミン節満開で安心する。
彼女はきっとこういう曲ならいとも簡単に、鼻くそほじりながらでも出来てしまうんだろうな。


28. Cowgirl Dreamin'('97)松任谷由実

f:id:ongakubakufu:20181114040602j:plain

ジャケットを見て、「げっ、またバブリー路線に戻ったか!?」と不安になり、冒頭2曲は今までのユーミンには見られなかったハードなギターロックが続き、あげくの果てにはファイナル・カウントダウンのようなこっ恥ずかしいシンセブラスのイントロなんかも出てきちゃったりして「どうしたユーミン!?」と思ってしまった。

しかし全体を見れば『最後の嘘』という名曲を筆頭に、まずまずの佳曲が並ぶが、ラストの『まちぶせ』のセルフカヴァーは、残念ながら三木聖子や石川ひとみバージョンに遠く及ばない。どうして入れたのかな?

前作で心配された声だが、今作ではやや持ち直してしっかり出ている。

 

【この1曲】

『最後の嘘』

堂々たる安心安定のユーミン節全開の名曲。
有無を言わせず圧倒的な感動を呼ぶ。

 

ongakubakufu.hatenablog.com