中でもテレビや本は視覚に直接訴えかけてくるだけに強烈なトラウマとなって残る事がある。テレビに関しては、自分にとっては連合赤軍や大洋デパート火災、連続企業爆破事件などのニュース映像、そして極めつけは大野しげひさの「びっくり大集合」という番組なんてあたりが子供心に非常な恐怖を植え付けられた。
本で言えば、たまに盗み読んでいた親の週刊誌の殺人事件の記事なんかは、当時はたぶん今なんかよりずっとグロテスクでおどろおどろしい描写で、そんなのを読んだ日にゃー恐ろしくて眠れなかった。
当時少年SFモノというジャンルがあって、中でも「SFベストセラーズ」というシリーズは「時をかける少女」や「なぞの転校生」などがNHKでドラマ化されるなど一世を風靡していた。
家にも何冊か揃っていたが、その中にまさにいたいけな小学校低学年のこの俺を恐怖のズンドコいやどん底に突き落とした一冊がある。
話の内容はもちろん、その挿絵もあまりに不気味で恐ろしさを更に倍増させていた。
一度読んでしまうともう表紙すらも見たくなく、裏返して手の届かない所にしまってしまったくらいその恐ろしさは幼いこの俺を完膚なきまでに打ちのめした。
それから二十数年、いつのまにかその本のタイトルはおろか存在すらも忘れ、引っ越しの時に恐らく処分されてしまったと思われる。
ところが最近、ひょんなことからネットでその本の存在を思い出した。やはり幼い頃この本を読んで恐怖にうち震えたのは自分だけではないようだ。果たして今読んでもやっぱり恐ろしいんだろうか? 無性にまた読んでみたくなった。
地元の図書館で検索すると、・・・あった。
その本のタイトルは「黒の放射線」/中尾明(彬ではない)
うわーこの表紙!かつては思わず裏返してしまった忌まわしいその表紙!!あの不気味な挿絵も健在だ。
震える手でおよそ二十数年振りにページをめくった。
想像通り、今読むとかつてのような恐怖心は全く感じなかった。ただただ甘酸っぱい懐かしさだけで胸が一杯になった。どうしてそれほど怖かったのか幼い自分に聞いてみたくなった。
こうやって小さい頃のトラウマを一つ一つ克服して人は大人になっていくんだな。
・・・ってお前いくつだよ!!!
新国家論 - まっとうな日本を創るために 平沼 赳夫 (2005/07/11) 中央公論新社 この商品の詳細を見る |
黒の放射線 | 中尾明 |
新国家論 まっとうな日本を創るために | 平沼赳夫 |
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