油断してるとついつい忘れてしまう読書日記。
8月に読んだ本で~す。
9月に読んだ本は近日中にまた♪
羆嵐 | 吉村 昭 |
スーチー女史は善人か | 高山 正之 |
田原成貴7300日のラストメッセージ | 田原 成貴 |
羆嵐 (新潮文庫) (1982/11) 吉村 昭 商品詳細を見る |
大正4年に北海道で実際に起きた、一頭のヒグマによってわずか二日間で6人もの人々が犠牲になった日本獣害史上最大の惨劇を基に書かれた小説。
開拓移民としてやってきた人々が、漆黒の暗闇の中でたった一頭のヒグマになす術もなく翻弄され、パニック状態に陥る。
この著者独特の淡々とした筆致が、その恐怖を更に際立たせる。
ヘタに恐いぞ恐いぞと煽るよりもよっぽどこっちの方が恐ろしい。
警察など規律の取れた大集団をもってしても一頭のヒグマの前に右往左往し、それを救ったのは人格的に問題のある熊撃ちの名人だった。
一気に読んでしまった。むちゃむちゃ面白かった。
★★★★★
変見自在 スーチー女史は善人か (2008/02/27) 高山 正之 商品詳細を見る |
先月読んだ『サダム・フセインは偉かった』の続編。
同様に、マスコミを通じて一般的に語られる事実も、立場と視点を変えるだけで全く別の様相を見せることを教えてくれる。
物事の正誤や善悪というものは、それぞれの国や時代、立場に存在するもので、普遍的なものではないということ。
★★★
田原成貴7300日のラストメッセージ (1999/03) 田原 成貴 商品詳細を見る |
これはジョッキーを引退し、調教師として第二の人生を歩もうとする時に書かれた本で、先月のキチ○イ本と比べたら驚くほどマトモ。
騎手を志した少年時代から、華やかな反面多くの批判にも晒されつつも印象的な勝利という実績を残し続けたジョッキー時代を振り返る内容はとても興味深かった。
★★★