J☆Dee'Z春ツアー全7公演の5公演目、静岡 LIVE ROXY に参加してきた。
自分にとっては1発目の新宿ReNY以来ちょうど1ヶ月ぶり。
新宿の時にもう既に「最初から仕上げてきたな〜」と驚いたが、ツアーを重ねながらJ☆Dee'Zはハーモニーを徹底的にブラッシュアップしていた。
おそらく、ツアーの最中にこれまで怪しかったり曖昧だった細かい部分をしらみつぶしにピックアップし、徹底的にそれぞれの音程をチェックし、何度も繰り返して仕上げる練習をしているのだろう。
個人的なことを言えば、最近どうもライブハウスでライブを観たあと耳に飛行機に乗った時のような違和感が残り、しばらく聴きづらい状態が続くようになっていた。
このまま放置していてもし突発性難聴になったりすると非常にまずいので、今回から音質はそのまま音量を少しだけ下げてくれるという耳栓を導入した。
これによって、今回のライブは音圧に負けることなく、ハーモニーの細かい部分までクリアに聴き分けることが出来た。
話を戻すと、たとえば『伝えたいこと、ちゃんと伝えなくちゃ』のハーモニーは最初から最後まで驚くほど完璧だったし、『明日も、世界は回るから。』の「歩いてく〜」のユニゾンも美しかった。あれをビッチリ決めるのはかなり難しいと思うよ。
特に『初恋』や『いますぐに会いたい』なんかはCDテイクよりこのツアーでの生歌のほうが何倍もいい。
そもそもレコーディングというのは、出来たての曲をまだ歌い慣れない状態で世に出さなければならないというポップミュージックに付いて回るジレンマがあるわけで、特にリトグリやJ☆Dee'Zのように歌を売りにしているグループは、どうしたって何度も歌い込まれたライブの方がCDより数段出来が良いなんて事が往々にして起きる。
本人たちもきっと、昔の曲はもちろん最新アルバムの曲でも「今だったらもっと上手く歌えるのに〜」なんて思ったりすることもあるんじゃないだろうか。
それはそうと、この『初恋』は、ライブバージョンだけにあるエンディングのNonoのフェイクが絶品。
英語曲のカヴァーは、自分は寡聞にして誰の何という曲か知らないが、前回も驚いたが今回は更に磨かれてカッコよくなっていた。
amiのソロパートではその迫力に毎回歓声が起きる。
あとこれは個人的にこだわりたいところなのだが、『ひとひらの涙』の大サビのamiが歌う「スマホの広告で見た夢のかなえ方」の次の「どっかで買える夢なんて欲しくないよ」でNonoが下ハモで入ってくるパートが大好きだったのだが、何故かしばらく無くなっていたのが今回のツアーから復活したのが嬉しい。ありがとうNono!
あれもCDにはないのでライブならではの醍醐味だよね。
そして新宿では生バンドだったが、今回の静岡はトラックスタイルとの事でどうかと思ったが、なんとトラックは全てこのツアー用にバンドアレンジで新録しているではないか!
CDと同じオケを使用したライブだと、どうしてもカラオケを聴かされている感が付いて回るものだが、これだとそんな感じは全くせず、バンドの姿の見えないバンドサウンドとしてライブ感が味わえてとてもよかった。
この辺にJ☆Dee'Zのライブ制作スタッフの良心を感じる。
ツアー中盤にしてこれほどの成長と完成度を見せてくれるJ☆Dee'Z。
MOMOKAの上から下までの音域の安定感、amiの迫力を更に増した声、そしてNonoの更に磨きのかかった表現力。
ファイナルの横浜ではかなり凄いことになっていると期待できる。
今から楽しみ。