さて、昨今世間をにぎわしている大相撲の事。
ずっと書こうと思っていたのだが中々機会がなくてここまで来てしまった。
ひとつここはしっかりと自分の考えを述べてみたいと思う。
まずこの一連の報道を見聞きして、人々はどう思うか。
二通りあると思う。
1.また大相撲の不祥事か、いい加減にしろ！
2.何故この時期に野球賭博？マスコミが騒ぐのには何か裏があるんじゃないか？
おそらく多くの人は1.の反応だろう。
たしかにマスコミの報道を真に受ければ、一見ここ数年の相撲界の『不祥事』の続出ぶりは尋常ではない。
しかし実はここにカラクリがある。
ちょっと視点を変えて2.の視点で冷静に考えてみてほしい。
大相撲とヤクザの関係。
これは今に始まった事でもなんでもなく、巡業などは地方のヤクザなしでは成り立たないし、その他にも新弟子の世話、引退後の力士の世話、その他色々切っても切れない縁である事は、単なる一ファンの俺ですらよく知っている。
相撲界をよく知る人達に取っては至極当然の周知の事実だろう。
特にヤクザに関係ないいわゆる『軽微な博打』なんかも、昔の相撲雑誌なんかをひもとくと巡業の移動中の列車内で花札に興ずる力士の姿なんか当たり前のように出てくる。
今回琴光喜が詰め腹を切らされた野球賭博なんかも、もちろん今に始まった事ではないだろう。
貴闘力の話を聞く限り残念ながら彼にあまり同情の余地はないが、その話が本当とすれば琴光喜はスケープゴートとなってしまったわけで、努力を重ねて大関にまで昇り詰め引退間近だったのが突然協会から放り出されてしまった彼の運命は同情に堪えない。
その他にもあまりにも馬鹿正直だったために軽微なものまで申告して結局多くの対象力士を出して処罰されてしまった阿武松親方やこれまでの慣例通りにしていただけの松ケ根親方なども気の毒な限りだ。
問題は、何故これが「いま」出てきたかと言う事。
もちろん野球賭博は犯罪行為であることは確かなので、摘発されれば全く弁解の余地はないのだが。
結論から言うと、日本の国技大相撲を貶めようとする勢力が明らかに存在する。
この動きが始まったのは数年前、まずそのターゲットは横綱朝青龍に向けられた。
確かにそれまでとは型破りな部分があった朝青龍、叩こうと思えばネタは沢山あった。
感情表現豊かな彼が土俵上でもつい感情を表してしまったり、左利きの彼が左手で手刀を切るのが伝統に反する（これは実は伝統でもなんでもなく内館氏の私怨による言いがかり）等々。
実は朝青龍はあれだけ叩かれていたにもかかわらず、特に悪い事は何もしていないのだ。
今にして思えばなんてかわいいもんだったと人は思うだろう。
しかしついにはモンゴルでのサッカー事件で謹慎させられるまで事態は進んだ。
これだって昔の大横綱が同じように休場中に療養先の学生とバレーボールに興じたのが美談として伝えられた事を思えば、「朝青龍だから叩かれた」ことは明白。
しかもあのサッカーをした日は力士全体が巡業前のオフの日で、半ば常識のように報道されている『巡業をサボってサッカーをしていた』いたわけでは決してない事を知っている人はどれだけいるのだろうか？
朝青龍は一人でこんな理不尽な攻撃に立ち向かい、防波堤となっていた。
まあこの辺は当時も散々書いたのでこの辺にしておく。
当時の理事長北の湖はこの辺がよく分かっていたようで朝青龍をかばい続けていたが、時津風部屋の不幸な事件が起きて失脚してしまった。
朝青龍の引退の原因となった暴行事件だが、これもいまだに謎が多い。
俺は当時から、朝青龍をクビにしたところで何も解決にはならないと言い続けていたが、朝青龍が辞めてしまったいま、案の定ターゲットは相撲協会本丸に迫り始めた。
もうここまで来てしまえば誰にも止める事は出来ない。
暴力団との癒着がいちいち問題とされるなら、相撲協会は壊滅するしかない。
そこでおそらく流れは、協会に外部の人間を入れるという方向になるだろう。
しかしそれこそが『奴ら』の狙いそのものなのだ。
ここでキーパーソンとなるのが貴乃花。
しかし彼本人は立派な人物なのだが、その真っすぐ生真面目さ故にその勢力に利用されてしまう危険性を大いに感じてしまう。
かつての洗脳騒動もまだ記憶に新しい。
操る側にとっては都合のいい存在であるかもしれない。
いずれにしても相撲協会はこのままでは立ち行かないだろう。
もちろんこれを機会に暴力団との癒着等改善できればそれに越した事はないのだが、それは難しいだろう。
それにはやはり外部の力を注入して抜本的に改革をするという流れになってしまうだろう。
そうなってしまうとこれまでの相撲人のみが協会を運営するという美しい世界は失われてしまう。
相撲自体もパフォーマンスを重視したよりバラエティー色を打ち出したものに変化していくだろう。
そこにはもはや伝統美としての相撲の美しさは存在しない。
これも時代の流れか。
単なるショーアップされたスポーツとしての相撲に果たして人は魅力を感じるのかどうか。
その将来は限りなく絶望的だ。
しかしそんな四面楚歌の中、
マクドナルド「がんばれ、大相撲！」うちわ配布 http://ow.ly/2dexO
このニュースは素晴らしいと思った。
マクドナルドはあまり好きじゃないけどたまには食ってやろうかと言う気になった。
こういう時にこそ今までと変わらず応援し続ける事が企業イメージアップにつながると思うのだが、長年続けた懸賞を打ち切ってしまった永谷園その他には大いに失望した。
毎場所こういう取組が見られれば観客は戻って来る。
白鵬は大記録を継続中だがこんな賜杯もない場所で本当に気の毒だった。
朝青龍引退相撲のチケット、発売日から一日出遅れてしまって焦ったが、なんとかイス席Get！
精一杯の拍手で感謝の気持ちを表して来ようと思う。
中止になりませんように・・・。
