『女中キク』ではない。
タバコをやめて気付いてみたらもう半年以上経つ。
禁断症状と呼べるほどのものは、せいぜいやめて2~3日くらいのもので、それ以降は時折思い出すくらいになり、今となっては吸いたいという欲求自体が消え失せてしまっている。もっと苦しむものかと思っていたのにあまりにあっさりしていて逆に拍子抜けしてしまった。
そんな頃、ニコチンが欲しいわけではないんだけど何か『煙』が恋しい時期があり、お香をよく焚くようになった。最初はインド系のキツイのが好きだったけど、段々と好みが和風の『雅』なものに変わっていった。
話は飛んで、クーラーを使わないようになって久しい。
もちろんこの夏も使わない。あげくの果てには邪魔なので捨ててしまった。
よって夏の間窓は全開である。
当然虫除け対策が必要で、今までは電気式のを使っていた。
そう、この純和風な香りと形。随分長いことごぶさただった気がする。
実際焚いてみると、これがなかなかいい。
においや煙の立つ量がメーカーによって全然違うことにも初めて気がついた。
もちろん昔ながらの素朴な焚き火のようなにおいのものもあるけれど、イマドキの蚊取り線香は煙も少なく香料入りだったりもする。
どちらもいいもんです。
いわゆる懐かしい「田舎のにおい」ってたぶん8割くらいは蚊取り線香がその要因だということも判明した。だって玄関開けると「田舎のにおい」がするんだもん♪
香りも楽しめ、煙も楽しめ、おまけに虫まで捕れる。
一石二鳥どころの騒ぎではない。
熱帯夜に窓を全開にして蚊取り線香を焚き、こぶ茶を飲みながら信玄梅を齧り幕末小説を読む。
もう最高。
日本人でよかったぁ♪