チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

3月27日  -どんと来い西郷(てるひこも可)-

幕末ブームとどまる所を知らず、花見を兼ねて上野公園へ行ってきた。

東京に生まれ育ったにもかかわらず、実は上野公園と東京タワーは意外な盲点だったりする。小さい頃リンリンランラン、いやカンカンランランを観に動物園に行った記憶がかろうじて残っているくらいか。とはいえ実際の記憶の中には、恐ろしい程の行列と「立ち止まってはいけない」という強迫観念ばかりで、肝心のぱんださんが大人の頭越しに本当に見えたのかどうか、ましてや公園の印象など全く覚えていない。残ったものはその混乱の記憶の罪滅ぼしであるかのような凡庸なぬいぐるみだけであった。

幕末を語る上でこの上野公園は避けて通ることが出来ない。

言わずと知れた彰義隊が立て籠って官軍と戦った場所で、最近ここに彰義隊の墓があることを初めて知った。その他にもその彰義隊と戦った西郷どんはもちろんのこと、実はこの公園には一日掛けても見て廻れないくらいの多くのスポットがあるらしいことにようやく気がついた。これは行かないわけにはいかないでしょう!

勇んで公園に着いてみると、とても平日の昼間とは思えない程の人出。

多くの屍の上に咲き誇った桜並木のメインストリートの両脇にはびっしりと宴が広がり、すれ違うのもやっと。不忍池にも人が転げ落ちんばかりに溢れている。

平日でこれなんだから日曜日は一体どんなことになってたんだろう???

無事彰義隊の墓参りはできたけれど、ゆっくり公園を観て廻るのは花見の時期を外した次の機会にしよう。

帰りに不忍池のたもとで小さなラジカセにマイクを突っ込んでカラオケを歌う老人がいた。曲は『なつかしの歌声』。

藤山一郎クリソツだった。

階段にずらりと並ぶ似顔絵描き。あっと驚くタメゴロ~そっくりの60年代からそのまま抜け出てきたような露店のギター売り。

上野、侮れず。

色んな意味で「濃い」街だ。

 ~次回『学食ハンター遂に東大へ!』に続く。~

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西郷に 一歩先んじ 犬は無し