「八日目の蝉」全6回が終わった。
しみじみしみじみ涙。本当にいいドラマだった。
主人公の行動に共感はできないが、静かな演出と小豆島の美しい景色とオールロケの映像の中で、主人公の静かなる狂気が上手く表現されていたと思う。
主役の檀れいって人は初めて見たけど、この主人公にピッタリのキャスティングだった。
脇役陣にも豪華にベテランを配して鉄壁の演技を見せてくれた。
ラストシーンもしみじみと余韻を残す素晴らしいもの。
NHKドラマは時々こういう傑作があるから侮れない。
幼い子どもを誘拐して逃げる女、という設定が今回不運にも『Mother』とカブってしまったことで、時々ストーリーがごちゃごちゃになってしまったが、どちらもドラマとしてのクオリティは非常に高く、TVドラマの復権の兆しが感じられた。
ここ数年というもの、人気タレントを起用した浅いドラマがあまりにも増え過ぎた。
この『八日目の蝉』も『Mother』も、どちらもイケメンも美少女もいない。
ただストーリーと演技と演出と映像だけで勝負している。
そして特筆すべきはどちらも子役の演技の達者な事。
それも昔のようにいわゆる「子役らしい」わざとらしさではなく、あくまで自然な所がすごい。
今後こういうドラマが増えれば、離れてしまったTVドラマ視聴者もまた戻ってくる事だろう。
うぅ、ダメだ、公式サイトの各回のダイジェスト動画を見ているだけで涙が噴き出してきた。
次は原作を読んでみようと思う。