矢野顕子と上原ひろみのピアノ二台によるデュオコンサートに行って来た。
自分が十代の頃からずっと大好きだった矢野顕子と、近年最も注目しているアーティスト上原ひろみが一緒に音楽を創るというのは自分にとってはまさに降って湧いた夢のような話。
そのニュースを知った瞬間に、これは間違いなくポップミュージックの革命的サウンドが出来ると確信した。
まずは今年9月の人見記念講堂でのライブレコーディング。
そこで奏でられた音はその期待を全く裏切らないものだった。
一夜の奇跡がそこで起きた。
その成果はライブアルバム『Get Together』として記録された。
もちろん素晴らしい名盤!
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そして今回その二人が満を持して全国ツアーをスタートさせた。
当然ながらその期待は更に膨らむばかり。
そしてその演奏はもちろん期待を全く裏切らず、9月に見た時よりも更に進化していた。
あの時は奇跡の夜だと思ったがもうこれは奇跡ではない。
この二人のピアノから生み出される音楽は現代をリードする音の宝箱。
今回だけの『夢のコラボ』ではもうすまされない。
この二人には今後も新しい音を生み出す義務があるとさえ思う。
これまで矢野顕子は誰とやっても一瞬で自分色に染め音を支配して来た。
しかしここにきて初めて上原ひろみという対等な,いやもしかしたらそれ以上の相手と巡り会った。
このデュオをリードするのは上原ひろみ。
それに必死についてゆく『本気になった矢野顕子』が見れる希有な瞬間。
あの天才奇才の名を恣にする矢野顕子を本気にさせた上原ひろみ恐るべし。
そしてそこにはとてつもない彼女の矢野顕子に対するリスペクトに溢れているのがまた美しい。
彼女の指先から生み出される絶え間ない旋律とリズムにどっぷりと身も心も委ねきる幸せ。
互いの演奏に即座に反応するインタープレイ。
昨夜はアンコール終演後客電が点きアナウンスが入っても全く鳴り止まぬスタンディングオベーション。
当然だ。このまま帰してなるものか。
もっと、もっと。
NHKホールの聴衆全員の気持ちが一つになった。
そしてついに矢野顕子の「休ませてよ…」の言葉とともに二人再登場。熱狂は最高潮となる。
18時開演で途中15分間の休憩を挟んで(そりゃあんな演奏してたら保たないわな)終わってみればもう21時近く。
車で行ったので折角だから帰りに表参道のイルミでも見ようと思って寄ってみたら真っ暗…。
21時までダッタノネ (´・ω・`)
気を取り直して帰りにガストで「Thanksフェア」の999円のステーキセット食べようと思ったら、これも21時までかーヾ(*`Д´*)ノ
ただちょっと席が遠かったのでもっと大音量で身も心も委ねたかった。
音に集中しないと周囲の咳やカサコソ音が耳に入ってしまう。
演奏中も変拍子を指折り数えて「ふむこれは7+6拍子か」などとやっている自分にふと気付いたりして集中力が欠ける瞬間があった事は個人的に残念。
次回はチケット取り気合い入れなければ!