トロイの木馬

自分は小池さんを支持するものではないが、彼女の果たした最大の功績は、一つはこれまで誰もがやりたくてもできなかった「民進党レッドパージ」を果たしたこと、もう一つは、自らの保身のためなら、いとも簡単に主張を変節してしまう議員を浮き彫りにあぶり出したことの二つ。

そもそも希望の党が政権政党を標榜している以上、「共産党と共闘しよう」などと言っているような連中を政権に入れるわけにはいかないので、これをあらかじめ「排除」するのは当然といえば当然のことをしただけ。
そして本来、政党は政策理念で集合すべきものである以上、憲法や安全保障といった最低限の根幹の政策一致を確認するのも当然。

しかしそのやり方があまりにも非情だったために、人情を重んずる政界では多くの敵を作ってしまった。

かつてこれほど独裁的に強権的にやりたい放題だった政治家は見たことがない。
小沢一郎氏の全盛期くらいか。そういえばかつて小池さんは小沢さんの下にいたな…。

さあしかし、ここまでやりたい放題やってしまうと、選挙に受かるまでは面従腹背していても、選挙後その不満が爆発して、早晩内部から崩壊していくのが目に見えるようだが大丈夫だろうか。
当然各方面からの「トロイの木馬」も大勢仕込まれていることだろう。

ようやく、外交・安全保障・憲法という国の根幹については自民党と共通認識を持ち、その他内政については是々非々という、真に自民党と二大政党を担える野党が出現するかと期待していたのだが、前途は多難のようで残念だ。