チェリーの音楽幕府

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J☆Dee'Z 1stフルアルバム『Jewel』を聴いて

 J☆Dee'Z(ジェイディーズ)待望の1stフルアルバム『Jewel』が2月にリリースされた。

 

新曲は4曲であとは全て既発シングル曲で、デビューからこれまでのキャリアをまとめたJ☆Dee'Zのベストアルバムと言える内容。
しかし冒頭からいきなり新曲が2曲連続して始まるところは、J☆Dee'Zの最も新しい「今」を聴いてほしいというみなぎる自信が窺える。

その1曲目『Shoes』を聴いて驚いた。
アップテンポのイケイケ今どきアイドルギターポップ感満載で、自分の好みではないけれど、まあこういう方向性も必要だということは理解できる。
実際、ライブではとても盛り上がるのでこちら方面へのアピールになるのではないか。

 

 

そして2曲目も新曲『いますぐに会いたい』。
これぞ自分がJ☆Dee'Z求めるど真ん中のファンキーなミディアムテンポ。
発売後の展開を見ると、運営側もこの曲をこのアルバムのリード曲としているようで納得。
こういう黒っぽい曲では特にNonoの表現力が光る。

 

3曲めの『未来飛行』からは怒涛のJ☆Dee'Zシングルヒットメドレー。
こうして並べて聴くと改めて本当にいい曲ばかりだと思う。
この曲順にも彼女たちのこだわりがあるとのことなので、是非曲順通りに聴きたい。

途中に挟まる新曲『初恋』。
スローなバラードでJ☆Dee'Zの新境地。
ただこれは彼女たちのような実力派にはどうしてもついて回るジレンマなのだが、このスタジオバージョンよりも、その後ツアーを回って何度も歌って鍛えられたライブバージョンのほうが格段に表現力が増している。
ライブでこの曲ラストのNonoのフェイクも最高なのだが、これはライブでしか聴くことができないので、是非ライブに来て生歌で確かめて欲しい。

 


 
途中、5年前のデビュー時の楽曲『Beasty Girls』『Let the music flow』の新録バージョンが挟まれる。
これは当時からメンバー構成が変わってしまっているのと、今の成長を見せるという意味もあるのだろう。
実際、ほとんど1発録りに近い感じで録られたようで、ライブ感満載で、彼女たちのこの5年間の成長も伝わる。
ただ、やはり声が変わって歌唱力も増しているので、デビュー時の時のようなイキったクソガキ感が薄れて歌詞とややギャップができてしまっているのは、まあそれだけ大人になったということで仕方ないか。

ラストはこれも新曲でタイトル曲『Jewel』で締めくくられる。
これもいい曲ではあるけれど、個人的にはアルバム表題曲としてはややパンチが足りなかったかな?という気がしないでもない。
実際、その後ずっとリード曲扱いになっているのは『いますぐに会いたい』の方だし。

さて、記念すべきJ☆Dee'Zの1stアルバムがついにリリースされたわけだが、実質的なベスト盤ということで、これまでのJ☆Dee'Zの歩みと成長を世に問う事はできたと思う。
もちろん大事なのはここから。
間もなく発表されるであろう10枚目のシングルとそれに伴う展開で真価を問われることになると思う。

その報せを首を長くして待っていたい。

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