チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

東京五輪開催のジレンマ

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さて、東京五輪開催までついに1週間となった。

自分は元々オリンピックが大好きだし、東京招致が成功したときは本当に嬉しかったし、開催を心から待ち侘びていたが、さすがに正直言って今年の春くらいまでは、世界中でコロナ変異株が猛威を振るう中での開催はまず不可能だと思っていた。
たとえ日本がいくら頑張って感染拡大を抑えて踏みとどまったとしても、世界がオリンピックどころではなく、世界各国から選手派遣中止が相次いでオリンピックの体を成さなくなってしまうのではないかと勝手な予想していた。

それが気がついてみればあと1週間、「うむむ、本当にやるんだ〜」という驚きの方が大きい。
とはいえその間、世界中でワクチンの接種が急速に進み、日本も外国と比べて感染者が爆発的に増えることをどうにかこうにか抑えられていることは高く評価でき(国内で批判があるのは仕方ないが)、外国選手団がこぞって派遣を見送るような動きもほとんどなく、有観客か無観客かの二転三転はあったが、どうやら本当に開催するところまで漕ぎ着けた。

そこにはデータ分析から見る確かな勝算があったのか、はたまた巷間まことしやかに伝えられるような利権絡みの事情があったのか、真相はわからないが、少なくともここまで至るまでにそんな疑いを持たれても仕方ないような点もあったことも否定できない。

しかしこれほどまでに国民感情が分断され憎悪渦巻く中で、「賛成派」は五輪の成功を願う一方、「反対派」は逆にごく僅かな失敗を手ぐすね引いて待つという、ある意味倒錯的な不健全な状態になってしまいかねない中で行われることは本当に不幸なことだし、その結果活躍した選手への祝福すらも憚られるようなことになってしまえば、選手にも可哀想。

万難を廃して準備を整える最前線の現場の皆様には本当にご苦労が絶えないと思うが、今の自分に出来ることは、とにかく期間中選手村で大規模クラスターやテロなどの非常事態が発生したりするようなことなく、最後まで何とか無事に終了してほしいと祈ることだけ。

そして折角開催されるのであれば一つ一つの競技を楽しみ、選手たちの頑張りを応援し讃えることができ、終わってみれば開催してよかったと言えるるオリンピックになっていることを心より願う。