ここ最近鉄道雑誌も全く読まなくなって鉄道情報には疎くなっていた。
そんな俺でもこのニュースには驚きと同時に感慨で胸がいっぱいになった。
新幹線0系と並んで俺の最も愛した車両たちだ。
どちらも昭和38年に登場以来、日本の高度経済成長を担う人々を日夜休むことなく運び続けた、我が国にとってのまさしく最大の「功労車」だ。
都内ではどこへ行っても必ずこいつらがいた。どこへ行くにも必ずこいつらに乗った。
派手さこそ全くないが、こいつらこそが戦後日本のあたりまえの日常だった。
103系は最近でも競馬場へ行くときに必ず使う武蔵野線でまだまだ元気に(とはいえかなり老朽化していたが)活躍していたので安心していたのだが、これらは去年いっぱいでもういなくなっていたようだ。今年になって競馬場に行っていないので気がつかなかった。不覚!
老朽化した車両が廃車され、新型車両が入ることはマニアにとっては悲しくても普段利用している人にとっては喜ばしいことだろう。
しかし最近の新造車両は徹底的にコストダウンが計られていて、車体も軽量化され乗り心地もあまりよくない。そもそも113系や103系のような長年の使用は想定していないらしい。
113系や103系がこれほど長い間輸送の中心を担ってきたのにはやはりそれだけの理由があるのだ。安定した走行と過酷な使用状況にも耐えるタフな耐久性。これが国鉄マンの信頼を一身に請け負ってきた。
まさしく名車中の名車。
ありがとう。君たちは俺の心の中に永遠に生き続けるよ。
首都圏からは姿を消してもまだまだ日本全国あらゆる所で頑張り続ける姿を見せてくれるだろう。
もし見かけたら一言「ご苦労さん」と声をかけてやってくれ。
そして戦後の日本を支え続けたその走りに安心して身を任せてほしい。
それがこいつらにとって一番幸せなことだから。