チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

偉大なる先輩

先日の赤坂グラフィティのペーカンライブの時に、グラフィティの今月のスケジュールを見て驚いた。

8月3日

“古川村“Hippopop”ツアー2007”

古村敏比古(sax/etc)/古川望(g.) ゲスト:清岡太郎(tb.)

うひょーーーー!!清岡太郎さん!!!

何を隠そう、俺の高校のブラスバンド部の先輩、しかもトロンボーンなので同パート直系の大先輩であります。

俺が現役の頃はもう既に芸大を卒業してバリバリ活躍していて、色んなアルバムのクレジットでこの名前をお見かけしていた、まさに俺にとって雲の上の人。

この方、当時から既に数々の武勇伝や伝説的エピソードを残していて、それを近い先輩から聞かされていたいたいけな高校生の俺には、畏怖・・・というより恐怖の存在。しかも同じパートの先輩ということで、更に恐怖倍増。

たまに高校に教えに来てくれていたのだが、俺は清岡さんの真っ赤なポルシェが見えた瞬間、恐怖におののいていつも逃げ回っていたので、情けない事に当時はほとんどお話しさせてもらったことすらない。

今から思えばこんな偉大な先輩に教えを請う事が出来たのだから、こんなに有り難いチャンスはないのだが、当時の自分はそれがわからなかった。

清岡さんは、その後も各方面で大活躍されて、日本のトロンボーン奏者の第一人者としての地位を確立している。あらゆるジャンルのCDのクレジットでその名前を見かけない日はない。

そんな清岡さんと20年振りに再会したのは、このブログにも書いた去年行われたブラバンOB会の席。その見た目とバイタリティと大勢のOBを引っ張るパワーは健在、どころかさらにパワーアップしていて、尊敬に値するものだった。そして現役の部員を思いやる気持ちも伝わって、俺は大いに感動した。

そして今年行われたOBの演奏会では、企画を立ち上げるところから始まり、自ら指揮をし、アレンジし譜面を書き、演奏までするという八面六臂の活躍で、大いに演奏会を盛り上げて、観客を楽しませてくれた。

6月18日の記事にある「その後同じパートの大先輩に強制連行されて」というのはまさにこの清岡先輩の事であります。

しかしよく考えてみたら、今年の演奏会を除いては今まで清岡さんの生演奏を実際に聴いた事がなかった。

なので、この3日のグラフィティのライブ、こっそりと観に行って参りました。

このバンド、何の予備知識もなく行ったんだけど、編成から「どJAZZ」なのかと思っていたら決してそういうわけではなく、マルチな楽器を自在に操る古村敏比古さんを中心に、プログレからポリスから日本のポップスまで幅広い曲を、最小限に削ぎ落としたアレンジで最大限に表現する、素晴らしいバンドでした!

普段自分があまり耳にする事のないジャンルの音楽だったので、とても新鮮に響いて、大いに自分の中でも刺激を受けた。

その中で清岡さんは、ゲストにもかかわらず、センターで大威張りでバリバリトロンボーンを吹きまくっていた。そこがまた清岡さんらしい。

ライブが終わったあと挨拶しに行ったら、とても喜んでくれて、優しくフレンドリーに対応してくれてとても嬉しかった。

清岡太郎さん、今でもずっと第一線で現役で活躍するミュージシャン。

永遠に尊敬する、俺の誇りの先輩だ。