チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

8月に読んだ本

江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章江戸川乱歩
手紙東野 圭吾
ララピポ奥田 英朗
マドンナ奥田 英朗
ガール 奥田 英朗


江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章 (光文社文庫)江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章 (光文社文庫)
(2003/12/09)
江戸川 乱歩

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『少年探偵団』『妖怪博士』『悪魔の紋章』

しばらく中断していた江戸川乱歩全集再読、復活しました。

まずはいわゆる乱歩少年探偵団シリーズ『少年探偵団』『妖怪博士』。

以前読んでいた乱歩全集には少年ものは収録されていなかったので、ちゃんとした形で読むのは今回が初めて。

もちろん子供の頃何らかの形で触れた記憶はある。

怪人二十面相と名探偵明智小五郎が大活躍。

今読むとさすがに古くさい部分もあるが、当時の子供たちにはさぞかし血湧き肉踊り刺激的だった事だろう。

そして乱歩本来の本格探偵もの『悪魔の紋章』。

一時期の大衆迎合路線は影を潜め、淡々とした感じ。

大衆ものが大好きな自分にとってはちと物足りない。

それに・・・

一行目で犯人わかっちゃうし!!!

★★★


手紙 (文春文庫)手紙 (文春文庫)
(2006/10)
東野 圭吾

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実はこれが初めての東野圭吾

この作品は映画化もされているようで、ストーリーを知っている人も多い事だろう。

殺人事件をおかした兄がその弟に送り続ける手紙。

しかし弟はその兄の罪のせいで、チャンスを逃したり仕事を辞めさせられたりと、実社会で様々な苦労を受ける。

とはいえ殺人事件の犯人が身内にいるものを近づけたくないという心理は、人間の防衛本能として至極当然の事。

これを「差別」という言葉で片付けてしまう事は出来ない。

本人だけではなく、家族や友人たちにも一生多大な影響を及ぼしてしまう。

それほどまでに『罪』は重い。ということ。

★★★★


ララピポ (幻冬舎文庫)ララピポ (幻冬舎文庫)
(2008/08)
奥田 英朗

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毎度お馴染み奥田英朗の気楽に読める短編集。

主人公となるのは社会におけるダメな奴たちばかり。

しかし短編集とはいえ、その登場人物たちがそれぞれ絡み合い、複合的なストーリとして展開していくテクニックはさすが。

それにしてもこの作品、エロイ。

エロ過ぎる。

18禁。

★★★★

マドンナ (講談社文庫)マドンナ (講談社文庫)
(2005/12/15)
奥田 英朗

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今度もやはり短編集。

舞台を会社に移して主に男性管理職の悲哀を描く。

会社勤めの経験がないのでリアリティは全くわからないが、会社員て本当に大変なんだと思う。

まあ気楽に読める。

最後の『パティオ』は秀逸。

★★★


ガール (講談社文庫)ガール (講談社文庫)
(2009/01/15)
奥田 英朗

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こちらは同じ会社が舞台でも今度は女性会社員が主人公。

うーむ、お話としては面白いんだが、どうも共感できない。

OLって面倒くさいんだね。

★★★