チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

『1917 命をかけた伝令』(2020)

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時は1917年、第1次世界大戦のフランス戦線でドイツ軍と対峙するイギリス軍兵士が、重要な命令を前線に伝えるために塹壕を飛び出し、死体があちこちに転がる危険な戦場を駆け抜ける、という映画。

そして何と言ってもこの映画の最大の特徴は、最初から最後まで全てがワンカット撮影であるかのように展開していくところ。
さすがに本当に最初から最後までワンカットというわけではなく巧妙に編集してあるのだとは思うし、よく見ると「ここで繋げたのかな?」と想像できる部分も数箇所あるにはあるが、その気になって探さないとわからないレベルだし、そんな余計なことを考えるまでもなくその映像は圧巻の連続。

常にリアルタイムで時間が進行しながら主人公たちの動きを追うのでその臨場感と没入感たるやハンパない。
それにワンカットありきの冗長な部分もほとんどなく、次々と物事が進行して飽きることはないし、何よりこの広大な戦場のセットと膨大な数のエキストラを使いながら寸分の狂いなくシナリオを進行させるには一体どれほどの手間と時間が掛かったのか全く想像すらできない。

非常に見応えのある映画だった。