チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

5月11日  -繚乱-

あらなんとまあビックリ! 前の更新から一ヶ月も経っているではないの!!

またしても穴蔵に引きこもってしばらく忙しい日々を送っていたもので、御心配をお掛けして申し訳ないっす。

しかしまあなんだね、最近は「引きこもり」が犯罪の原因みたいなこと言われるけど、それがほんとならわしゃ札付きの犯罪者ってことになるね~♪

ま、そうならないように、年頭の誓いをしっかりと守って毎日散歩に出ております。

散歩に出てはいろんなモノをデジカメに収めているんだけど、最近はあちこち花盛りだね。

桜は結局今年もその力の深淵を垣間見ることもできずに、とっくに散ってしまったけれど、今やそれ以上にツツジやフジやコブシ…っていうのかな?とにかくいろんな花があちらこちらで咲き乱れています。

これだけあちゃこちゃで花が咲いていると、いつもの『街の匂い』も5月の日射しと相まって、どこか柔らかくフルーツゼリーのような触感を持っている。

特に雨上がりのあとなんかは、雨の匂いと湿ったアスファルトの匂いと雲間から見えて来た太陽の匂いとが、あらゆる花の匂いと混じりあって、一種独特の噎せ返るような幽玄空間を醸し出す瞬間がある。

その一瞬だけは、普段の見なれた自分の街もどこか天上界にでも紛れ込んだかのような輝きを持って、自分を招き入れてくれる。

そんな時は決まって、いつもは入ったことのないような路地に迷い込み、遠い異国に来てしまったような錯覚に陥る。

しかしそれはほんの一瞬で、子供の声や車の音で我に帰ると、いつの間にかそこはいつもの変わりない商店街。

雨上がりのあの一瞬だけ開かれた幽玄界への入り口はもう閉ざされてしまっている。

 振り向くとなんだか損をした気分になるから、まっすぐ前を向いて帰ろう。

fujidana.jpg
幽玄界入口